セッション情報 | 口演大腸癌 診断 |
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タイトル | O-031:大腸癌における術前CRP値の予後予測因子としての意義 |
演者 | 渋谷 雅常(大阪市立大学大学院腫瘍外科学) |
共同演者 | 前田 清(大阪市立大学大学院腫瘍外科学), 野田 英児(大阪市立大学大学院腫瘍外科学), 永原 央(大阪市立大学大学院腫瘍外科学), 菅野 兼史(大阪市立大学大学院腫瘍外科学), 瀧井 麻美子(大阪市立大学大学院腫瘍外科学), 木村 健二郎(大阪市立大学大学院腫瘍外科学), 豊川 貴弘(大阪市立大学大学院腫瘍外科学), 天野 良亮(大阪市立大学大学院腫瘍外科学), 久保 尚士(大阪市立大学大学院腫瘍外科学), 田中 浩明(大阪市立大学大学院腫瘍外科学), 六車 一哉(大阪市立大学大学院腫瘍外科学), 井上 透(大阪市立総合医療センター消化器外科), 大谷 博(大阪市立大学大学院腫瘍外科学), 西口 幸雄(大阪市立総合医療センター消化器外科), 池原 輝幸(大阪市立総合医療センター消化器外科), 澤田 鉄二(大阪市立大学大学院腫瘍外科学), 大平 雅一(大阪市立大学大学院腫瘍外科学), 平川 弘聖(大阪市立大学大学院腫瘍外科学) |
抄録 | 【目的】近年,C-reactive protein(CRP)値が種々の固形癌で予後の指標として有用であることが報告されている.今回われわれは結腸・直腸癌症例における術前CRP値と臨床病理学的因子や予後との相関について検討した.【対象】2002年から2008年までに当科で手術が施行され術前CRP値が判明している大腸癌828例.ただし,術前に閉塞性腸炎を発症している症例や抗生剤投与を必要とするような明らかな感染症を認める症例,慢性炎症性疾患を有する症例,重複癌症例は除外した.【方法】術前CRP値が1.0mg/dl未満を低値群(n=716),1.0mg/dl以上を高値群(n=112)に分類し,臨床病理学的因子や予後との相関を検討した.【結果】術前CRP値と臨床病理学的因子との相関について検討したところ,深達度(ss以深),腫瘍径(5cm以上),組織型(por,muc),リンパ節転移,ly因子,v因子,肝転移,腹膜播種,遠隔転移,術前CEA高値と正の相関が認められた.予後の検討では,単変量解析を行ったところ,深達度,腫瘍径,組織型,リンパ節転移,ly因子,v因子,肝転移,腹膜播種,遠隔転移,術前CEA高値,術前CRP高値が有意に予後不良であった.さらに多変量解析を行ったところ,深達度,リンパ節転移,v因子,肝転移,腹膜播種,術前CEA高値が独立した予後因子であった.また,stage4を除いた710例でも検討したが,術前CRP高値は有意に予後不良であった.【結論】大腸癌における術前CRP値は独立予後因子ではなかったものの,進行度や予後と相関が認められ,有用なバイオマーカーとなりえる可能性が示唆された. |
索引用語 |