セッション情報 口演

B型肝炎1

タイトル O-047:

B型急性肝炎のgenotype別の臨床経過の検討

演者 加藤 慶三(新松戸中央総合病院消化器・肝臓科)
共同演者 安達 哲史(新松戸中央総合病院消化器・肝臓科), 立花 浩幸(新松戸中央総合病院消化器・肝臓科), 佐藤 祥之(新松戸中央総合病院消化器・肝臓科), 井家 麻紀子(新松戸中央総合病院消化器・肝臓科), 戸田 剛太郎(新松戸中央総合病院消化器・肝臓科), 島田 紀朋(新松戸中央総合病院消化器・肝臓科)
抄録 【目的】B型肝炎ではgenotypeによってその病態や治療反応性が異なることが知られているが,同一genotypeでもsubgenotype別で臨床経過が明らかに異なることを経験する.B型急性肝炎のHBV genotype別の臨床経過の差異を明らかにする.【方法】2005年11月以降当科にて加療したB型急性肝炎25例中genotypeを測定した19例を対象とした.それぞれのgenotypeにより感染経路,各種HBVマーカー,血液生化学検査値,重症化,慢性化,治療内容について検討した.【結果】Genotype Ae/Ba/Cは8/5/6例で,女性割合0/0/33%,年齢中央値42/61/34歳,感染経路は全例性交によるもので,Aeの2例で男性間の感染であった.Aeは全例国内での感染で,Baの2例は中国,1例はシンガポール,Cの2例は韓国,1例は中国での感染であった.Aeの1例にHIVの共感染を認めた.初診時HBsAg陰性は0/1/1例,HBeAg陰性は0/1/1例であった.HBV DNAは7.9/6.3/5.0LogIU/mlであった.血小板数の最低値は平均22.2/13.7/21.1万/μLとBaで有意に少なかった(p=0.02).PT活性の最低値は平均75.0/63.8/78.1%,ALTの最高値は平均1056/2464/2161U/L,T-Bilの最高値は平均7.9/18.2/6.4mg/dlであった.重症化は0/3/1例にあり,Baの1例は死亡した.核酸アナログ製剤は,Aeは慢性化予防のため全例に投与し,Baは重症化した3例と重症化予防で1例に投与した.慢性化はBaの1例に認めた.HBsAgの陰性化までの期間は平均116/106/79日であり,HBsAb出現までの期間は平均173/224/93日であった.【結論】Aeは核酸アナログ製剤の投与により全例慢性化を回避できた.Baは,血小板数が少なく,PT活性が低く,T-BilとALT値が高くなる症例が多く,重症化例が多く認められた.Genotype Bではsubgenotypeの測定は有用であり,特に海外(アジア)での感染したgenotype BはBaを考慮して早期に核酸アナログ製剤を投与するなど対策が必要であると考えられた.
索引用語