セッション情報 | 口演C型肝炎1 |
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タイトル | O-063:TVR/Peg-IFN-α2b/RBV併用療法におけるIL-28B SNPと早期ウイルス低下量の検討 |
演者 | 日比野 賢嗣(国立大阪医療センター消化器科) |
共同演者 | 石田 永(国立大阪医療センター消化器科), 坂根 貞嗣(国立大阪医療センター消化器科), 木村 圭一(国立大阪医療センター消化器科), 杉本 彩(国立大阪医療センター消化器科), 田村 猛(国立大阪医療センター消化器科), 田中 絵里(国立大阪医療センター消化器科), 岩崎 哲也(国立大阪医療センター消化器科), 岩崎 竜一朗(国立大阪医療センター消化器科), 長谷川 裕子(国立大阪医療センター消化器科), 榊原 祐子(国立大阪医療センター消化器科), 由雄 敏之(国立大阪医療センター消化器科), 中水流 正一(国立大阪医療センター消化器科), 外山 隆(国立大阪医療センター消化器科), 三田 英治(国立大阪医療センター消化器科) |
抄録 | 【目的】Genotype 1型・高ウイルス量のC型慢性肝炎に対してTVR/Peg-IFN-α2b/RBV併用療法(以下,3剤併用療法)を当科で施行した症例の治療成績を解析し,宿主因子による治療開始早期のウイルス動態の違いと治療効果との関係性を検討する. 【方法】対象は当科で3剤併用療法を施行した28例のうち,IL-28BのSNPが判明している24例(IL-28B SNP,rs8099917:TT 14例,non-TT 10例).HCV-RNAを治療開始前,3日後,1週後,2週後,3週後,4週後,以後隔週に測定した. 【成績】開始前のHCV-RNA(log IU/mL)の平均値は,IL-28B SNP TT/non-TTとして6.55/6.49(p=0.819)であり,有意差はなかった.HCV-RNAが測定感度未満(<1.2 log IU/mL)となった時期をTT・non-TTで検討したところ,開始2週時点で10/14(71.4%),3/10(30.0%)とTT症例で高い傾向にあった(p=0.0953).また,HCV-RNA陰性化時期を同様に比較すると3週時点で6/14(42.9%),0/9(0.0%)と有意差を認めた(p=0.048)ものの,4週以降では有意差を認めなかった.なお,当科では66歳以上で体重60kg以下の症例ではTVRを1,500mg/日で開始し,2250mgで開始した例も腎障害を認めれば1,500mg/日に減量することとしている.TVR減量例ではHCV-RNA量の低下が遅れることが指摘されているが,開始3週までにHCV-RNAが陰性化したTT症例6例のうち,減量開始例が2例,3日目に減量した例が3例であり,TVRの減量がHCV-RNA陰性化時期には関与していないと考えられた. 【結論】IL-28B SNPがTT症例はnon-TT症例と比較して早期にウイルス低下が見られ,HCV-RNA陰性化時期も早い傾向にあった.少数例での検討かつ,最終判定はSVRを待たないといけないが,3剤併用療法においてIL-28B SNPがTTすなわちメジャー症例でより治療開始後早期のウイルス量低下が見られた. |
索引用語 |