セッション情報 | 口演C型肝炎2 |
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タイトル | O-065:Genotype1型C型慢性肝炎に対するTelaprevirを用いた三剤併用療法の現状―多施設共同研究― |
演者 | 宮坂 昭生(岩手医科大学消化器・肝臓内科) |
共同演者 | 滝川 康裕(岩手医科大学消化器・肝臓内科), 鈴木 一幸(岩手医科大学消化器・肝臓内科), 村上 晶彦(岩手県立中央病院内視鏡科), 三浦 達也(岩手県立中部病院消化器内科), 近藤 公亮(盛岡市立病院内科), 加藤 章信(盛岡市立病院内科), 八角 有紀(八角病院内科), 渡辺 大亮(能代山本医師会病院消化器内科), 米山 和夫(秋田組合総合病院消化器科), 藤島 裕耕(山本組合総合病院消化器科) |
抄録 | 【目的】ペグインターフェロン(PEG-IFN)/リバビリン(RBV)/テラプレビル(TRV)三剤併用療法によりGenotype1(G1)型C型慢性肝炎(CH-C)症例の更なる著効率の向上が期待されている.今回,我々は多施設共同でG1型CH-Cに対する三剤併用療法を行い,現状について検討した.【方法】対象は2012年8月までに三剤併用療法を開始した86例(平均年齢58歳,男女比51:35).HCV量の推移,副作用等について検討した.【結果】1)患者背景:平均HCV RNA6.4LogIU/mL,平均Hb13.9g/dl,平均血小板数17.6万/μl.初回41例,前治療再燃22例,前治療無効22例.IL28B SNPsはTT57例,TG/GG24例,core70アミノ酸変異は野生型44例,変異型29例.ITPA遺伝子多型はCC42例,CA/AA13例であった.2)ウイルス陰性化率:治療開始4週以内のHCV RNA陰性化率は88%(72/81例)で,初回90%(36/40例),前治療再燃89%(17/19例),前治療無効86%(18例/21例),IL28B SNPs TTとTG/GG,core70アミノ酸変異 野生型と変異型で差を認めなかった.治療開始8週以内のHCV RNA陰性化率は99%(67/68例).3)血液障害:Hb減少は12週後で-3.9g/dl.12週までに貧血によりRBVを減量した症例は69例.RBV減量時期はITPA遺伝子多型CCで26日,CA/AAで32日であった.血小板減少は12週後で-4.5万/μlであった.4)皮膚障害:49例(57%)に出現し,体表面積50%以上の皮膚障害を3例認めた.5)中止例:好中球減少,腎障害,吐気・食欲不振で各々1例,皮膚障害,網膜症で各々2例治療を中止した.【結語】最終的な評価は得られていないが,G1型CH-C症例に対するTRVを用いた三剤併用療法は治療効果が高いと考えられた.しかし,適応症例を慎重に選び,副作用に注意しながら使用する必要があると考えられた. |
索引用語 |