セッション情報 | 口演肝癌1 |
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タイトル | O-074:当院における高齢者Sorafenib使用例の検討 |
演者 | 關 杏奈(岡山済生会総合病院内科) |
共同演者 | 藤岡 真一(岡山済生会総合病院内科), 石原 裕基(岡山済生会総合病院内科), 岡本 雄貴(岡山済生会総合病院内科), 河原 聡一郎(岡山済生会総合病院内科), 足立 卓哉(岡山済生会総合病院内科), 後藤田 達洋(岡山済生会総合病院内科), 下村 泰之(岡山済生会総合病院内科), 金藤 光博(岡山済生会総合病院内科), 齋藤 玄哲(岡山済生会総合病院内科), 山本 久美子(岡山済生会総合病院内科), 伊藤 守(岡山済生会総合病院内科), 石山 修平(岡山済生会総合病院内科), 藤原 明子(岡山済生会総合病院内科), 川上 万里(岡山済生会総合病院内科), 大澤 俊哉(岡山済生会総合病院内科), 吉岡 正雄(岡山済生会総合病院内科), 塩出 純二(岡山済生会総合病院内科), 糸島 達也(岡山済生会総合病院内科) |
抄録 | 【目的】近年,切除不能進行肝細胞癌(HCC)に対するSorafenibの有用性は証明されつつあるが,高齢者に対する使用経験の報告は少ない.今回我々は当院における高齢者Sorafenib使用例について,その安全性と有用性を検討した.【対象と方法】2009年8月から2012年7月,当院にてSorafenibを使用した37例を対象とした.75歳以上を高齢者群とし,75歳未満を若年者群とした.6ヶ月以上使用できたものを長期使用群,6ヶ月未満の使用を短期使用群とし,それぞれ高齢者群および若年者群で比較した.【結果】全症例の平均観察期間は10.7ヶ月,高齢者群は11例,若年者群は26例.そのうち長期使用高齢者群は4例でいずれも400mg/日で開始していた.全例が男性でPSは1,平均年齢は80歳,背景肝は全例C型肝炎でChild-Pughも全例grade Aだった.また使用期間中央値は10.0ヶ月,生存期間中央値は13.9ヶ月だった.Sorafenib開始時の病期はIIIが1例,IVBが3例だったがIVBのうち2例は術後で肝内病変を認めず,他1例も最大径12mmと小さいHCCを単発で認めるのみだった.副作用については,下痢,十二指腸潰瘍,血圧上昇,軽度の手足症候群などでいずれも重篤な副作用は認められなかった.なお長期使用若年者群は10例で平均年齢は62歳,使用期間中央値は16.3ヶ月,生存期間中央値は16.7ヶ月であった.長期使用群における高齢者群と若年者群で生存期間に有意差を認めなかった.【まとめ】高齢者においても,PS良好で肝予備能が保たれていればSorafenibは切除不能の進行肝細胞癌に対する治療として安全に使用できる.また,肝内病変を認めないか,あっても小さい症例については生存期間を延長させる因子になりうると思われた. |
索引用語 |