セッション情報 | 口演食道 治療 |
---|---|
タイトル | O-108:胃全摘pouch Roux-enY再建術のQOL評価と術後内視鏡像 |
演者 | 相田 貞継(昭和大学豊洲病院外科) |
共同演者 | 初鹿野 誠也(昭和大学豊洲病院外科), 磯崎 正典(昭和大学豊洲病院外科), 佃 玄紀(昭和大学豊洲病院外科), 松尾 海(昭和大学豊洲病院外科), 野垣 航二(昭和大学豊洲病院外科), 保母 貴宏(昭和大学豊洲病院外科), 有馬 秀英(昭和大学豊洲病院外科), 横山 登(昭和大学豊洲病院外科), 清水 浩二(昭和大学豊洲病院外科), 熊谷 一秀(昭和大学豊洲病院外科) |
抄録 | 【目的】胃全摘術後のQOL向上に関し,各施設で様々な努力が続けられている.当科では1997年以降,pouch Roux-enY(以下pouch RY)を胃全摘術後の標準再建法として採用している.今回,術後外来にて施行したアンケートによるQOL調査と術後内視鏡所見とを検討し報告する.【方法】1997年以降のpouch RY再建119例(平均年齢66.5才,男女比85/34,fstageIa 24例,fstageIb 14例,fstageII 18例,fstageIIIa 18例,fstageIIIb 21例,fstageIV 24例)を対象とした.pouch RY再建はpouch長12-15cmの食道側pouchでapical bridge 1.5-4.0cm,retrocolicaでpouch下端を結腸間膜に固定した.まず外来診療録により,ダンピング徴候,一回食事摂取量,食道逆流症状などQOL概要を把握した.外来診療録の比較対象として以前施行していた空腸間置再建69例を引用した.内視鏡所見は31症例,のべ106例につき,逆流性食道炎所見とパウチ内残渣の程度に注目した.アンケート調査は22症例につき回収可能であった.調査項目は,逆流症状,嘔気,ダンピング症状,一回食事量,その他とした.【成績】外来診療録より,「一回食事摂取量は術前の6割以上」が87%,「ダンピング症状ほとんどなし」が80%であり,逆流性食道炎については,ほとんどなしが75%であり,ほぼ満足できる結果であった.内視鏡所見は,逆流性食道炎はロサンゼルス分類で全例31例grade Nであった.パウチ内残渣は,なし~少量の残渣(+1)が9割を占めた.多くの症例が逆流症状,嘔気,ダンピング症状などの症状は軽度のものにとどまっていることが明らかとなった.【結論】胃全摘pouch RY再建の術後QOL評価は比較的満足のいくものであり,特に食道逆流の訴えは少ない. |
索引用語 |