セッション情報 口演

膵腫瘍 外科治療

タイトル O-114:

残膵全摘10例の検討

演者 堂地 大輔(東北大学肝胆膵外科)
共同演者 大塚 英郎(東北大学肝胆膵外科), 青木 豪(東北大学肝胆膵外科), 深瀬 耕二(東北大学肝胆膵外科), 水間 正道(東北大学肝胆膵外科), 坂田 直昭(東北大学肝胆膵外科), 乙供 茂(東北大学肝胆膵外科), 岡田 恭穂(東北大学肝胆膵外科), 中川 圭(東北大学統合がん治療外科), 森川 孝則(東北大学肝胆膵外科), 林 洋毅(東北大学肝胆膵外科), 吉田 寛(東北大学肝胆膵外科), 元井 冬彦(東北大学肝胆膵外科), 内藤 剛(東北大学胃腸外科), 三浦 康(東北大学胃腸外科), 片寄 友(東北大学統合がん治療外科), 柴田 近(東北大学胃腸外科), 海野 倫明(東北大学消化器外科)
抄録 【背景】画像診断の向上に伴い膵切除後の残膵に新たに病変が発生する症例は増加傾向にある.しかし,再切除の適応は症例により異なり,明確な指針はない.【目的】膵切除後の残膵病変に対し,残膵全摘を施行した症例について検討し,文献的考察を加え報告する.【方法】2003年以降,当科で施行した残膵全摘術10例を対象とした.【結果】男性6例,女性4例.初回手術時の年齢(中央値)は68歳(51-73)で,残膵切除時の年齢(中央値)は71歳(61-78)であった.初回手術時の診断は通常型膵癌2例,IPMC3例,IPMA1例,十二指腸乳頭部癌1例,下部胆管癌1例,腎癌膵転移1例,急性膵炎に伴う感染性膵壊死1例であった.術式はPDが5例,DPが5例に施行された.初回手術から残膵切除までの期間(中央値)は39ヶ月(15ヶ月-109ヶ月)であった.残膵切除時の診断は通常型膵癌が4例,IPMCが4例,IPMAが1例,腎癌膵転移が1例であり,病期の進行度はStage0/1/2/3/4a=3/1/3/3/0であった.残膵切除の術式はDP5例,PD5例であった.手術時間(中央値)は364分(178-792),出血量(中央値)は1044ml(380-2819)であり,在院日数(中央値)は34.5日であった.術後合併症は肺炎,腸閉塞を1例ずつ認めたが,重篤な合併症はなく,比較的良好に経過した.術後の体重とHbA1cの変化量(中央値)は-1.95kg,+0.9%であった.転帰は再発を3例(術5ヶ月,半年,6年後)に認めたが,その他は再発・転移の所見なく(5年生存例2例),経過観察中である.【結語】残膵全摘の短期成績は比較的良好であった.残膵病変に対しても外科的切除により,長期生存が得られる症例が少なからず存在することが示唆された.その為には膵切除後に残膵病変の発生も念頭においた定期的な経過観察が必要であり,残膵病変を認めた際は,残膵全摘術も考慮すべきであると考えられた.
索引用語