セッション情報 口演

膵癌 治療

タイトル O-119:

膵癌におけるGemcitabine投与中に発現した薬剤性肺障害の検討

演者 平山 大輔(札幌医科大学内科学第一講座)
共同演者 本谷 雅代(札幌医科大学内科学第一講座), 飯田 智哉(札幌医科大学内科学第一講座), 長縄 由美子(札幌医科大学内科学第一講座), 松永 康孝(札幌医科大学内科学第一講座), 志谷 真啓(札幌医科大学内科学第一講座), 阿久津 典之(札幌医科大学内科学第一講座), 高木 秀安(札幌医科大学内科学第一講座), 佐々木 茂(札幌医科大学内科学第一講座), 篠村 恭久(札幌医科大学内科学第一講座)
抄録 【目的】当科で経験したGEM投与中に出現した薬剤性肺障害の臨床的背景や特徴を検討し,薬剤性肺障害の危険因子を検討する.【対象・方法】2008年1月から2012年8月までに当科において膵癌に対しGEMを1回でも投与した75例を対象とし,レトロスペクティブに検討した.検討項目は年齢,性別,GEM投与量,投与回数,喫煙歴,デキサメタゾン前投与の有無,呼吸器疾患合併の有無,薬剤性肺障害の有無とした.また薬剤性肺障害診断時のKL-6値,SP-D値,治療方法および転帰についても検討した.【結果】75例中,薬剤性肺障害が疑われた6例(以下A群)は男性4例女性2例,同時期にGEMによる加療を行い肺障害をきたさなかった69例(以下B群)は男性37例女性32例.平均年齢はA群72.8歳,B群66.1歳とA群で男性が多く,年齢が高い傾向にあった.平均1回投与量はA群1266 mg,B群1311 mg,平均投与回数はA群12.7回,B群8.6回であった.喫煙歴有はA群3例(50%),B群38例(55%)と差はなく,デキサメタゾン前投与有はA群3例(50%),B群15例(21.7%)とB群で低かった.肺転移を含めた呼吸器疾患の合併はA群4例(67.7%)で内訳はCOPD2例,気管支喘息1例,肺転移1例,B群17例(24.6%)で肺転移6例,COPD5例,気管支喘息3例,気管支拡張症・肺化膿症・サルコイドーシス各1例であった.薬剤性肺障害診断時KL-6が500 IU/mlを超えていた症例は6例中3例でSP-Dが110 ng/mlを超えていた症例は6例中4例であった.治療は薬剤中止のみが1例,ステロイド投与は5例に行った.6例中4例は軽快,2例は不幸な転帰をとった.【結論】今回の検討では高齢の男性であること,呼吸器疾患を有することがGEMによる薬剤性肺障害の危険因子である可能性が考えられた.薬剤性肺障害の早期発見のためにも,GEM投与前に症例の背景因子を把握し慎重な観察が重要であると考えられる.
索引用語