セッション情報 | 口演C型肝炎5 |
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タイトル | O-127:高齢者のC型肝炎におけるペグインターフェロンリバビリン併用療法の予後 |
演者 | 鈴木 雄一朗(武蔵野赤十字病院消化器科) |
共同演者 | 黒崎 雅之(武蔵野赤十字病院消化器科), 松田 秀哉(武蔵野赤十字病院消化器科), 中田 徹(武蔵野赤十字病院消化器科), 村岡 優(武蔵野赤十字病院消化器科), 玉城 信治(武蔵野赤十字病院消化器科), 安井 豊(武蔵野赤十字病院消化器科), 鈴木 祥子(武蔵野赤十字病院消化器科), 細川 貴範(武蔵野赤十字病院消化器科), 西村 貴士(武蔵野赤十字病院消化器科), 上田 研(武蔵野赤十字病院消化器科), 土谷 薫(武蔵野赤十字病院消化器科), 中西 裕之(武蔵野赤十字病院消化器科), 高橋 有香(武蔵野赤十字病院消化器科), 泉 並木(武蔵野赤十字病院消化器科) |
抄録 | 【目的】C型肝炎のIFN治療では加齢により治療効果が低下し,高齢者ではIFNによる合併症も問題となるケースが多く,IFN治療におけるSVRに寄与する因子やIFN後の予後が問題となる.今回我々は高齢者のIFN治療の効果,予後について検討した.【方法】当院で2001年から2008年にPEG-IFN+RBV併用療法を受けたC型肝炎genotype 1b症例483例のうち,IFN治療前に肝癌を認めなかった476例を対象とした.【成績】IFN開始時からの平均観察期間は5.2年,男性196例,女性280例,IFN開始時の平均年齢は58.5歳,genotypeは全例1b,IL28B major:247例,minor:92例,肝線維化はF1:205例,F2:154例,F3:87例,F4:11例であった.全体のSVR達成率は40.8%で,SVR率は59才以下:51%,60才から64才:36.4%,65才から69才:34.3%,70歳以上:21.2%と加齢により低下した(64才以下vs 65歳以上:p=0.007).ただし65歳以上でもIL28B majorであればSVR率は39.5%であった(IL28B major vs minor:p=0.0034).観察期間中に肝癌を認めた症例は26例であった.発癌平均年齢は68才,IFN投与から発癌までは平均3.2年であった.IFNによる治療効果はSVRの症例が5例,ETR9例,NVR11例であった.全体の累積発癌率はSVRで5年1%,7年2.3%,ETRで5年0.8%,7年10.6%,NVRで5年0.9%,7年13.6%,であった(Logrank検定p<0.0001).65歳以上でもSVRで5年2.9%,7年2.9%,ETRで5年2.3%,7年18%,NVRで5年2.4%,7年17.3%と有意差を認めた(p=0.0004).【結論】高齢者においてIFN治療によるSVR率は低かったがSVRが得られた症例では累積発癌率の減少がみられた. |
索引用語 |