セッション情報 | 口演大腸 IBD 5 |
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タイトル | O-148:Infliximab未使用例におけるAdalimumab治療効果の検討 |
演者 | 駒澤 大輔(いわき市立総合磐城共立病院炎症性腸疾患センター) |
共同演者 | 土佐 正規(いわき市立総合磐城共立病院炎症性腸疾患センター), 橋本 明彦(いわき市立総合磐城共立病院炎症性腸疾患センター), 渡部 敬之(いわき市立総合磐城共立病院消化器内科), 近藤 穣(いわき市立総合磐城共立病院消化器内科), 伊藤 広通(いわき市立総合磐城共立病院消化器内科), 大楽 尚弘(いわき市立総合磐城共立病院消化器内科), 池田 智之(いわき市立総合磐城共立病院消化器内科), 上野 孝治(いわき市立総合磐城共立病院消化器内科), 池谷 伸一(いわき市立総合磐城共立病院消化器内科), 中山 晴夫(いわき市立総合磐城共立病院消化器内科), 樋渡 信夫(いわき市立総合磐城共立病院炎症性腸疾患センター) |
抄録 | 【目的】当院ではinfliximab(IFX)naïve症例の寛解導入,術後寛解維持療法目的にAdalimumab(ADA)を積極的に導入している.またIFX効果減弱例,中断例などにもADAを導入している.今回当院におけるADA使用経験に基づき,特にIFX未使用例に対するADAの臨床的効果の特徴に関し検討する.【方法】平成22年10月~平成24年8月にADAを当院で導入した21症例を対象とした.今回IFX使用群:IFX(+)と未使用群:IFX(-)に分けてその治療効果を検討した.寛解はIOIBD scoreが0または1とした.また寛解導入時の効果判定は7回投与後,8週目とした.【結果】21例中,IFX(+)群は8例(小腸大腸型4例/小腸型4例),IFX(-)群は13例(小腸大腸型が10例/小腸型3例)であった.それぞれ平均年齢39.8歳/29.1歳,罹病期間19.9年/6.2年でIFX(-)群では罹病期間が短い傾向にあった.IFX(+)群ではIFX効果減弱例における寛解導入が4例でIFX使用期間は13-45ヵ月(平均34ヵ月)で,平均罹病期間は12.8年であった.その他の4例はIFX中断例,単回投与例,妊娠希望例であった.IFX(-)群では寛解導入目的8例(小腸大腸型5例/小腸型3例),術後寛解維持目的5例(小腸大腸型4例/小腸型1例)であった.寛解導入目的での治療効果はIFX効果減弱例2/4に対してIFX(-)群7/8でありIFX(-)群での寛解導入率が高い傾向にあった.(P=0.15)尚,寛解導入成功例では現在も再燃なく維持療法継続中である.(平均投与期間12.5か月).また術後寛解維持例では5例すべて寛解を維持している.(平均投与期間9.0か月)【考察】罹病期間が短く,IFX未使用の症例にはADAは寛解導入,維持療法においても有用であった.IFX効果減弱例は4例中2例に再燃を認め効果が不十分である可能性も示唆された. |
索引用語 |