セッション情報 口演

大腸 IBD 6

タイトル O-151:

当院における潰瘍性大腸炎に対するL-CAPの治療効果の検討

演者 伊良波 淳(琉球大学附属病院光学医療診療部)
共同演者 島袋 耕平(琉球大学附属病院第一内科), 仲松 元二郎(琉球大学附属病院第一内科), 富里 孔太(琉球大学附属病院第一内科), 宮里 公也(琉球大学附属病院光学医療診療部), 大平 哲也(琉球大学附属病院光学医療診療部), 新垣 伸吾(琉球大学附属病院第一内科), 與儀 竜治(琉球大学附属病院光学医療診療部), 柴田 大介(琉球大学附属病院第一内科), 金城 徹(琉球大学附属病院光学医療診療部), 東新川 実和(琉球大学附属病院第一内科), 武嶋 恵理子(琉球大学附属病院光学医療診療部), 知念 寛(琉球大学附属病院光学医療診療部), 前城 達次(琉球大学附属病院第一内科), 岸本 一人(琉球大学附属病院光学医療診療部), 平田 哲生(琉球大学附属病院第一内科), 金城 渚(琉球大学附属病院光学医療診療部), 外間 昭(琉球大学附属病院第一内科), 金城 福則(琉球大学附属病院光学医療診療部), 藤田 次郎(琉球大学附属病院第一内科)
抄録 【目的】白血球除去療法(以下L-CAP)の有効性に関する因子は未だ明確ではない.今回我々は過去8年間の当院におけるL-CAPの治療効果とその関連因子について検討した.
【方法】2005年1月から2012年9月の間にL-CAPを施行した49例中,L-CAP開始時のCAI(Clinical Activity Index)が4点以下であった4例と4回以下で施行を中止した6例を除外した39例に関して検討を行った.患者背景は,男性27例,女性12例,年齢は43.4±14.4歳(16~80歳),診断から施行までの罹病期間の平均は5.5年であった.ステロイド依存例または抵抗例は30例(76.9%)であった.有効性の評価は治療開始時と11回施行後のCAIを比較して行った.施行後のCAIが4点以下に低下したものを寛解例とし,施行後のCAIが5点以上でも開始時と比べ3点以上の減少があれば有効例とした.尚,施行途中で新たな寛解導入療法が行われた症例,および手術を行った症例は無効例とした.
【結果】39例中,有効例は22例(51.3%),うち寛解が得られた症例は15例(38.5%)であった.L-CAP開始前のCAI平均は9.7±4.3,施行後のCAI平均は6.6±5.5と有意な低下を認めた(p<0.0001).関連因子についての単変量解析では,ステロイド使用例(p=0.020),施行前の末梢白血球数が9000/μL以上(p=0.026),ESRが30mm以下の症例(p=0.048)でCAIが有意に低下していた.
【結論】当院における有効例は51.3%であり,関連因子より適応症例の選択を検討すべきであると考えられた.
索引用語