セッション情報 | 口演肝癌4 |
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タイトル | O-169:Gd-EOB-DTPA造影MRI肝細胞相の低信号結節に対するソナゾイド造影超音波検査の有用性の検討 |
演者 | 南 慎一郎(秋田大学医学部消化器内科) |
共同演者 | 道免 孝洋(秋田大学医学部消化器内科), 後藤 隆(秋田大学医学部消化器内科), 三浦 光一(秋田大学医学部消化器内科), 大嶋 重敏(秋田大学医学部消化器内科), 佐藤 亘(秋田大学医学部消化器内科), 澁谷 友美(秋田大学医学部消化器内科), 鎌田 健太郎(秋田大学医学部消化器内科), 金田 遼(秋田大学医学部消化器内科), 酒井 利隆(秋田大学医学部消化器内科), 千葉 充(秋田大学医学部消化器内科), 杉本 侑弘(秋田大学医学部消化器内科), 大西 洋英(秋田大学医学部消化器内科) |
抄録 | 【目的】近年,Gd-EOB-DTPA造影MRI(EOB-MRI)やソナゾイド造影超音波検査(CE-US)の登場により,肝腫瘍の両悪性の鑑別や早期肝細胞癌の検出が可能になってきた.EOB-MRIは肝細胞相のみで低信号を呈する乏血性結節に関して高い病変検出能を持つが,EOB-MRIで検出される乏血性結節は他の画像診断では認識が困難と言われている.今回,我々はそのような結節に対して施行されたCE-USについて,その有用性を検討した.【方法】対象は2008年9月から2012年8月に当科でEOB-MRIを施行し,動脈相で血流増加を示さず肝細胞相でEOB取り込み低下がある低信号結節を有する症例のうち,EOB-MRI施行日の前後30日以内にCE-USが施行され,かつその間に治療が行われていない24症例24結節.男性20症例,女性4症例.症例は全て肝硬変であり,その病因はHCV16例,HBV4例,PBC1例,NBNC3例.年齢は47-82歳(中央値69.5歳)であった.【結果】対象結節の腫瘍径は6-33mm(中央値12.5mm).腹部超音波検査Bモードで結節として確認できたものは16結節.CE-USの動脈相でvascularityを確認できたものは6結節(25%),そのうちクッパー相でdefectを確認できたものは5結節であった.vascularityを確認できた結節の径は13-33mm(中央値21mm)で,確認できなかった結節径6-19mm(中央値11mm)と比較し有意に大きかった(p<0.001).その他,vascularityを認めることに寄与する因子として,Bモードで結節を確認できること(p<0.05)が挙げられた.AFP,PIVKA-IIの値,MRIのT1強調像,T2強調像,拡散強調像での信号は有意差が認められなかった.【結論】CE-USは,EOB-MRIで検出される乏血性結節に対して,vascularityの検出に関して25%の症例に対して有用であった.結節径が大きいほどCE-USでvascularityを認めやすいと考えられた. |
索引用語 |