セッション情報 | 口演小腸 他 |
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タイトル | O-257:集中治療領域での低体温療法復温後の早期経腸栄養の有用性 |
演者 | 宮下 知治(金沢大学消化器乳腺移植再生外科) |
共同演者 | 谷口 巧(金沢大学集中治療部), 岡島 正樹(金沢大学集中治療部), 佐野 宏樹(金沢大学集中治療部), 田島 秀浩(金沢大学消化器乳腺移植再生外科), 高村 博之(金沢大学消化器乳腺移植再生外科), 藤村 隆(金沢大学消化器乳腺移植再生外科), 太田 哲生(金沢大学消化器乳腺移植再生外科) |
抄録 | 【はじめに】当院集中治療部では心肺停止蘇生後患者に対して脳低体温療法を積極的に採用している.低体温は免疫能の抑制,腸管蠕動運動の減弱を来し,その結果腸管粘膜のバリアやフローラの破錠,Bacterial translocationが誘導されるのではないかと考えられている.その予防としては経腸栄養(EN)が考慮されるがこれまで脳低体温療法施行後の患者に対する早期経腸栄養に関しては詳細に検討されていない.今回低体温療法復温後のENの有用性を検討した.【対象および方法】当院集中治療部にて過去2年間に心肺停止蘇生後で脳低体温治療が施行された12例を対象とした.症例をEN(アノム使用))群とPN(エルネオパ使用)群の2群に割り付け,血中のWBC,Lymphocyte,CRP,PCT,TP,Alb,DAO活性および便培養にて細菌叢の変化を評価した.【結果】EN群はPN群に比べてWBCで早期に減少する傾向を認めたが,その他の項目では差は認められなかった.DAO活性はEN群では高かったがPN群に比べて有意差や傾向にまでは至らなかった.またEN群では復温後7日目の便培養にてBacillus属が増加していた.【結語】低体温療法復温後の栄養療法に関して可能な限り早期ENを施行することがBTをはじめとした感染症予防になる可能性が示唆される. |
索引用語 |