セッション情報 | 口演胃・十二指腸 他 |
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タイトル | O-264:クローン病に特異的な上部消化管病変の解析 |
演者 | 坂谷 慧(旭川医科大学内科学講座消化器・血液腫瘍制御内科学分野) |
共同演者 | 藤谷 幹浩(旭川医科大学内科学講座消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 嘉島 伸(旭川医科大学内科学講座消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 井尻 学見(旭川医科大学内科学講座消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 岡田 哲弘(旭川医科大学内科学講座消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 田中 一之(旭川医科大学内科学講座消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 堂腰 達矢(旭川医科大学内科学講座消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 安藤 勝祥(旭川医科大学内科学講座消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 上野 伸展(旭川医科大学内科学講座消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 富永 素矢(旭川医科大学内科学講座消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 稲場 勇平(旭川医科大学内科学講座消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 伊藤 貴博(旭川医科大学内科学講座消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 田邊 裕貴(旭川医科大学内科学講座消化器・血液腫瘍制御内科学分野), 高後 裕(旭川医科大学内科学講座消化器・血液腫瘍制御内科学分野) |
抄録 | 【目的】クローン病(CD)は全消化管に病変を認める原因不明の慢性炎症性腸疾患であり,上部消化管にも多彩な病変を認める.我々はこれまで胃に竹の節状外観が高頻度に認められることを報告してきた.CDに特徴的な胃・十二指腸病変は厚生労働省研究班の診断基準に取り上げられているが,各所見がCDに特異的であるか否かについては明らかにされていない.本研究では,CDの上部消化管病変を解析し,特異的な所見を明らかにする.【方法】1.1996年4月-2010年3月に当科で上部消化管内視鏡検査を施行したCD患者125例を対象として上部消化管病変の種類と出現頻度,肉芽腫検出率,疾患活動性(CDAI)との関連性についてレトロスペクティブに検討した.2.2010年4月-2012年3月に当科で上部消化管内視鏡検査を施行したCD患者81例と年齢・性別をマッチングさせた非CD患者81例とを比較した.【結果】1.CD患者125例における病変の出現頻度は胃竹の節状外観79例(63%),胃びらん・潰瘍44例(34%),十二指腸ノッチ様陥凹26例(21%),十二指腸びらん・潰瘍・数珠状隆起52例(42%)であった.肉芽腫検出率は胃竹の節状外観4%(生検122回中5回),胃びらん・潰瘍14%(42回中6回),十二指腸ノッチ様陥凹14%(21回中3回),十二指腸びらん・潰瘍・数珠状隆起6%(53回中3回)であった.上部消化管病変の有無とCDAIは相関しなかった.2.CD患者81例と非CD患者81例で出現頻度を比較したところ(CD群/非CD群),胃竹の節状外観(51例/0例),十二指腸ノッチ様陥凹(9例/1例),十二指腸びらん・潰瘍(22例/7例)で有意差がみられ,胃竹の節状外観は感度63%,特異度100%,十二指腸ノッチ様陥凹は感度11%,特異度99%であった.【結論】竹の節状外観とノッチ様陥凹はクローン病に特異的な所見と考えられ,これらの病変を認めた場合は小腸病変の検索を含めたクローン病の鑑別診断を積極的に行う必要がある. |
索引用語 |