セッション情報 | 口演大腸 他2 |
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タイトル | O-307:高齢者の下部消化管出血に対する治療~内視鏡治療を中心に~ |
演者 | 寺門 洋平(札幌厚生病院第1消化器科(胃腸科)) |
共同演者 | 賀集 剛賢(札幌厚生病院第1消化器科(胃腸科)), 西園 一郎(札幌厚生病院第1消化器科(胃腸科)), 道上 篤(札幌厚生病院第1消化器科(胃腸科)), 鈴木 肇(札幌厚生病院第1消化器科(胃腸科)), 乙黒 雄平(札幌厚生病院第1消化器科(胃腸科)), 菊池 仁(札幌厚生病院第1消化器科(胃腸科)), 西岡 均(札幌厚生病院第1消化器科(胃腸科)), 萩原 武(札幌厚生病院第1消化器科(胃腸科)), 前田 聡(札幌厚生病院第1消化器科(胃腸科)), 小澤 広(札幌厚生病院第1消化器科(胃腸科)), 黒河 聖(札幌厚生病院第1消化器科(胃腸科)), 今村 哲理(札幌厚生病院第1消化器科(胃腸科)) |
抄録 | 【背景】:人口の高齢化に伴い,基礎疾患による抗血小板薬・抗凝固薬の内服や大腸ポリープなどの内視鏡治療の件数の増加,および憩室疾患の増加など,下部消化管出血に対する治療の重要性が増しつつある.内視鏡的止血術は低侵襲な治療法ではあるが,大腸内視鏡検査は一般に前処置が必要であり,また特に高齢者では内視鏡からの送気などにより検査・処置中に患者の状態悪化の懸念がある.【目的】:当院での65歳以上の高齢者における下部消化管出血に対する内視鏡的止血術の現状について明らかにし治療の妥当性・安全性を明らかにすること.【対象と方法】:2009年4月から2012年8月の間に,当院で下部消化管出血を疑い内視鏡的止血術を行った70症例のうち,65歳以上の高齢者に対して施行した22症例(75歳以上の後期高齢者8症例を含む)を対象とし患者の背景や治療成績について検討した.【結果】:平均年齢は73.3歳(65-82),男女比は14:8,抗血小板薬内服中は4人(18.2%),抗凝固剤の内服中は5人(22.7%)であった.出血源は内視鏡的粘膜切除術後の潰瘍8人,内視鏡的大腸粘膜下層剥離術後の潰瘍2人,大腸憩室出血4人,大腸切除術後の吻合部出血4人,放射線性直腸炎2人,進行大腸癌の生検後出血1人,血管拡張症1人であった.治療はそれぞれクリップ16人,APC 5人,止血鉗子1人,留置スネア1人にて行い,止血術に関する重大な偶発症は認めず,全例軽快退院され,予後は良好であった.【結論】:高齢者に対しても下部消化管出血に対し,安全に内視鏡的止血術を行うことができた.今後,高齢化に伴い内視鏡的止血術の重要性が高まることが予想され,内視鏡的止血術の適応・外科へのコンサルトのタイミングなどの検討が必要と考えられる. |
索引用語 |