セッション情報 口演

胆道 感染症

タイトル O-317:

当科における急性胆管炎に対する初期治療の検討

演者 増田 大介(大阪医科大学第二内科)
共同演者 井元 章(大阪医科大学第二内科), 小倉 健(大阪医科大学第二内科), 樋口 和秀(大阪医科大学第二内科)
抄録 【目的】高齢者の急性胆管炎の現状とその治療方針について検討を行う.【方法】2000年以降当科で経験した急性胆管炎のうち内視鏡初期治療を試みた170例のうち,75歳以上の後期高齢者72例(81.3±0.6歳,男女比45:27)を対象とした.急性胆管炎の原因は胆管結石131例,胆道閉塞39例(悪性33例,良性6例)であり,75歳未満の非高齢者98例(平均年齢62.4±1.1,男女比73:25)と比較検討を行った.精神神経疾患は高齢者31.9%(23/72),非高齢者13.3%(13/98)(p<0.01)であった.【成績】1)急性胆管炎重症度;高齢者は重症33.3%(24/72),中等・軽症66.7%(48/72)であり,非高齢者は重症11.2%(11/98),中等・軽症88.8%(87/98)であった(p<0.001).2)重症因子(高齢:非高齢)は,ショック;15.3%:2.0%(p<0.01),菌血症;27.8%:11.2%(p<0.01),意識障害;8.3%:0%(p<0.001),急性腎不全;1.4%:0%であった.3)初期治療(高齢:非高齢);経乳頭的胆管ドレナージは胃切後の8例を除く162例に試み,ドレナージの成功率は98.6%(71/72):95.6%(86/90)であった.非高齢者3例は経皮的あるいはEUS下にドレナージ可能であり,最終ドレナージ成功率は98.6%(71/72):98.9%(89/90)であった.4)胆管結石(高齢:非高齢);結石除去は35.7%(23/57):73.3%(55/74)に施行し,完全除去は87.0%(20/23):100%(55/55)であった.チューブステント留置(ERBD)は61.4%(35/57):21.6%(16/74)であった.5)悪性胆道閉塞(高齢:非高齢);根治手術;14.3%(2/14):47.4%(9/19),ステント等の姑息治療;87.7%(12/14):52.6%(10/19)であった(p<0.05).【結論】高齢者の急性胆管炎は非高齢者と比しショック,菌血症,意識障害を呈し重症化傾向を認めた.初期治療は非高齢者と同等に施行可能であったが,結石や癌治療では姑息的治療になる傾向が見られた.
索引用語