セッション情報 | 口演胆道癌 |
---|---|
タイトル | O-324:悪性胆道狭窄・十二指腸狭窄を合併した非切除胆膵癌症例に対するdouble metallic stentingの緩和治療としての有用性と問題点 |
演者 | 西江 裕忠(岐阜県立多治見病院) |
共同演者 | 奥村 文浩(岐阜県立多治見病院), 佐野 仁(岐阜県立多治見病院), 福定 繁樹(岐阜県立多治見病院), 井上 匡央(岐阜県立多治見病院), 加地 謙太(岐阜県立多治見病院), 安部 快紀(岐阜県立多治見病院), 夏目 まこと(岐阜県立多治見病院), 吉村 至広(岐阜県立多治見病院), 西 祐二(岐阜県立多治見病院), 水島 隆史(岐阜県立多治見病院) |
抄録 | 【目的】悪性胆道狭窄・十二指腸狭窄合併症例に対するdouble metallic stentingの緩和治療としての有用性と問題点について検討する.【方法】対象は2001年1月から2012年7月まで当院で悪性胆道狭窄・十二指腸狭窄合併非切除胆膵癌症例に対し胆管・十二指腸double metallic stentingを施行した36例(男性:女性=13:13,年齢;71±11歳).原疾患は膵癌22例,胆嚢癌3例,乳頭部癌1例であった.検討項目は(1)留置前後のGastric Outlet Obstruction Scoring System(GOOSS)を用いた食事摂取状況の変化,(2)留置前後のKarnofsky performance scale(KPS)の変化,(3)処置後食事開始までの時間,(4)double metallic stentの開存率および開存期間,(5)合併症とし,開存とは胆管・十二指腸stentがともに開存している状態とした.【結果】(1)stent留置前0.6→留置後2.6と有意に改善した.(2)留置前69→留置後75と有意に改善した.(3)食事開始までの期間は2.6±1.5日であった.(4)開存率は69%(20/36)[十二指腸stent:84%(22/26),胆管stent:73%(19/26)]であり,平均開存期間は83(4-329)日[十二指腸stent:96(5-329)日,胆管stent:137(7-541)日]であった.(5)偶発症は11例(42%)で,内訳は早期偶発症としてMallory-Weiss syndrome2例(18%)と晩期偶発症として腫瘍出血1例,ingrowth5例,migration1例,overegrowth1例,胆管炎1例の9例(82%)であった.【結論】1)悪性胆道狭窄・十二指腸狭窄を合併した非切除胆膵癌症例に対する胆管・十二指腸double metallic stentingは症状緩和として安全かつ有用な手技である.2)開存率は胆管stentでやや低い傾向にあり,double metallic stentの開存率向上のためには胆管stentの留置方法や留置時期などの検討が今後の課題と考えられた. |
索引用語 |