セッション情報 口演

膵臓 診断

タイトル O-326:

膵腫瘤の良悪性の鑑別における造影ハーモニックEUS+EUS-FNAの有用性―造影EUS/EUS-FNAのMeta解析を含めて―

演者 斉藤 紘昭(順天堂大学消化器内科)
共同演者 崔 仁煥(順天堂大学消化器内科), 松村 祐志(順天堂大学消化器内科), 稲見 義宏(順天堂大学消化器内科), 丸木 実子(順天堂大学消化器内科), 伊藤 智康(順天堂大学消化器内科), 石井 重登(順天堂大学消化器内科), 小森 寛子(順天堂大学消化器内科), 金澤 亮(順天堂大学消化器内科), 渡辺 純夫(順天堂大学消化器内科)
抄録 【目的】膵腫瘤の良悪性の鑑別における造影EUS,EUS-FNAのMeta解析および造影EUS+EUS-FNAの有用性を検討した.【方法】膵腫瘤の診断目的に造影EUSまたはEUS-FNAを行った英文原著28論文,4325例および自験例106例について膵癌に対する正診率を検討した.【成績】造影ハーモニックEUS 3186例のMeta解析では,pooled sensitivity 92%(95% CI, 0.88-0.93),specificity 86%(95% CI, 0.83-0.87)であった.EUS-FNA 609例のMeta解析ではpooled sensitivity 83%(95% CI, 0.80-0.84),specificity 91%(95% CI, 0.93-0.98)であった.ただし,class IIIを悪性とした場合,pooled sensitivity 90%(95% CI, 0.88-0.91)に上昇したが,specificity 85%(95% CI, 0.90-0.94)となった.造影ハーモニックEUS+EUS-FNAはsensitivity 94%,specificity92%であった.しかし,10mmの膵癌2例では,造影EUSでiso~hypervascularとなり,FNAにてClass IIIであったため,膵癌の診断が遅れる結果となった.また,造影EUSでhypovascular,FNAにてClass IIIで手術不可能な2例において,3年後に明らかな腫瘤の変化を認めなかった.【結論】造影EUS/EUS-FNAは膵癌の診断に有用であるが,class III症例の取扱に注意が必要であった.
索引用語