セッション情報 |
口演
膵臓 診断
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タイトル |
O-328:当院におけるInterventional EUSの現状
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演者 |
石川 英樹(公立学校共済組合東海中央病院消化器内視鏡センター) |
共同演者 |
廣岡 芳樹(名古屋大学医学部付属病院光学医療診療部), 後藤 秀実(名古屋大学大学院消化器内科学) |
抄録 |
【目的】Interventional EUSの現状および成績を報告する.【対象】2008年1月~2012年9月で当センターで施行したEUS-FNA 131例中,胆膵疾患は60例,内訳は1)診断的EUS-FNAを施行した40例と2)治療的EUSを施行した20例(EUS-BD:9例,EUS-CD:9例,EUS-PD:1例,EUS-CPN:1例)【適応と方法】当センターでの適応は1)画像診断で鑑別困難な充実性腫瘍の診断,悪性腫瘍の進展度診断(リンパ節,腹水など),化学療法前の病理学的確証を得ることである.2)については急性膵炎後の仮性膵のう胞,閉塞性黄疸,癌性疼痛とし,いずれも経乳頭的ドレナージ不可能症例とした.穿刺針は症例に応じて25G,22G,19Gを使用した.【成績】1)全症例における,平均穿刺回数は1.6回(1-4回)であった.組織採取率は100%(40/40),正診率は95.0%(38/40)であった.また偶発症0%であった.診断不可であった2例のうち1例は細胞診で疑陽性のため外科切除を行ったが切除標本では腫瘍性病変は認めず,もう一例は5mmの膵癌疑い症例で,細胞診,組織診では陰性であったが,切除検体で癌が証明された症例であった.2)EUS-CD9例の嚢胞消失率は100%であり,1例は内視鏡的ネクロゼクトミーを追加することにより,左腎下極以遠までの広範な急性膵炎後の感染性仮性膵のう胞の内視鏡的治療に成功した.EUS-BDによる減黄は全例良好で,偶発症は認めなかった.十二指腸癌症例はEUS-BDから原病死までの353日間,チューブ交換せず黄疸,胆管炎は出現しなかった.EUS-CPN症例は施行後より麻薬の減量が可能となった.EUS-PDは膵上皮内癌症例の病理学的診断に試みたが,造影,ガイドワイヤー留置は可能であったがステント留置は不成功となった.偶発症は0%であり,手技成功率は95.0%(19/20)であった.【結語】当センターでの平均1.6回の穿刺における診断的EUS-FNAの診断成績は良好で治療方針決定に有用であり,また治療的EUS-FNAは患者のQOLに貢献した. |
索引用語 |
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