セッション情報 |
口演
胆道 他
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タイトル |
O-349:胆道疾患における3D-CT胆管像の臨床応用―Ray SumとFly-throughイメージの有用性―
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演者 |
中村 篤志(横浜新緑総合病院消化器内科) |
共同演者 |
片岡 涼子(横浜新緑総合病院消化器内科), 牧山 裕顕(横浜新緑総合病院消化器内科), 田内 優(横浜新緑総合病院消化器内科), 藤田 力也(横浜新緑総合病院消化器内科), 田中 耕平(湘南中央病院消化器内科) |
抄録 |
【はじめに】近年MDCTの進歩に加えPC画像処理を用いた3次元立体画像の構築が可能となり消化管各臓器で有用性が示されている.我々は胆道造影下3D-CT胆管像を作成し胆道疾患の診断,治療に活用しており有用性を報告する.【方法】対象はDIC-CTを施行した12例(造影剤:Biliscopin)と直接胆道造影後にCTを撮影した12例(ENBD 10例,PTCD/PTGBD各1例,造影剤:60%Urografin)である.CTは0.5-1mm厚で撮影し,得られたボリュームデータをパソコン(Mac OS X)と画像解析ソフト(OsiriX)で処理し3D胆管像(Ray Sum画像)を作成しFly-throughを用い観察した.RaySumイメージ(総和値投影法)とは単純X線と同様の画像が得られる画像処理法であり,Fly-throughは遠近法の応用から臓器の3D画像を飛行するように観察するツールである.【結果】1)DIC-CTでは胆摘後の1例を除く11例で胆嚢管分岐部が明瞭に描出され,3次分枝以上の肝内胆管は8例(73%)観察でき,胆石4例,総胆管結石1例(4mm,5mm),下部胆管狭窄1例が指摘された.またRaySumではX線胆道造影と同じく結石は陰影欠損として描出され,さらに仮想二重造影の作成から肝内胆管や胆嚢管の重なり,分岐形態が明瞭となった.2)ENBD-CT10例(総胆管結石5例,悪性胆道閉塞5例),PTCD/PTGBD-CT2例(総胆管結石)では結石の確認,内視鏡処置前の狭窄部や胆管走行の把握,そして内瘻化(EBD/EMS留置)における障害胆管の選択に活用でき,Fly-throughにより患者体位変換の必要なく前後左右の立体的胆管走行と遠近法による奥行きのある3D胆管イメージが得られた.【結語】胆道造影下3D-CT胆管像は既存のmodalityを応用し汎用PCで画像を構築することが可能であり患者病態の理解と治療戦略,内視鏡治療の支援画像として有用と思われた. |
索引用語 |
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