セッション情報 | ポスター食道癌 |
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タイトル | P-003:当院におけるc-Stage2/3食道癌に対する治療の検討 |
演者 | 畑中 一映(市立函館病院消化器内科) |
共同演者 | 川本 泰之(市立函館病院消化器内科), 木下 賢二(市立函館病院消化器内科), 原田 一顕(市立函館病院消化器内科), 大和 弘明(市立函館病院消化器内科), 小川 浩司(市立函館病院消化器内科), 山本 義也(市立函館病院消化器内科), 成瀬 宏仁(市立函館病院消化器内科), 遠山 茂(市立函館病院消化器外科), 喜多村 圭(市立函館病院放射線治療科), 下山 則彦(市立函館病院病理検査部), 工藤 和洋(市立函館病院病理検査部) |
抄録 | 【背景】切除可能食道癌は,JCOG9907の結果から本邦では術前化学療法施行が一般的である.一方,海外で行われている術前化学放射線療法の報告は組織型や放射線照射量の違いがあり一定の見解が得られていない.当院では以前よりステージ2/3食道癌に術前化学放射線療法を施行しているが,近年は根治的化学放射線療法も増えている.【目的】当院のc-Stage2/3食道癌患者に対し,術前化学放射線療法後手術群(NeoCRT+S),手術先行群(S),根治的化学放射線療法群(CRT)の治療安全性,有効性を検討する.【方法】2005年1月から2012年8月までに食道癌ステージ2/3(癌取り扱い規約)と診断した75例のうち,NeoCRT+S群32例,S群9例,CRT群15例の計56例をレトロスペクティブに解析した.NeoCRT+S群の術前化学放射線療法レジメンは5-FU400mg/m2をday1~5,day8~12,CDDP40mg/m2をday1,8に投与,放射線治療は2Gy/dayをday1~5,day8~12,day15~19の計30Gyを照射,Day35以降に手術を施行した.S群9例では5例に術後化学療法を施行した.CRT群15例では化学療法は5FU/CDDPをベースとし放射線量30~60Gyを照射した.【結果】年齢中央値はNeoCRT+S群67歳,S群73歳,CRT群73歳だった.NeoCRT+S群では術後評価で59%に治療開始前よりdown stagingが認められた.化学放射線療法の病理組織学的治療効果判定ではGrade1a/1b/2/3はそれぞれ,3例/6例/18例/5例で16%に著効を認めた.NeoCRT+S群,S群,CRT群の2年生存率はそれぞれ64%,78%,40%であった.NeoCRT+S群の2年無再発生存率は71%であった.NeoCRT+S群32例,S群9例の検討では,手術時間は中央値で各396分,346分,出血量は493ml,700ml,術後入院期間29日,33日であった.【結語】術前化学放射線療法及びその後の手術は比較的安全に施行でき,治療効果も良好な結果が得られた. |
索引用語 |