セッション情報 | ポスター食道癌 |
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タイトル | P-006:当院における頚部食道癌に対するESDの現状 |
演者 | 福田 芳生(鹿児島厚生連病院消化器内科) |
共同演者 | 徳重 浩一(鹿児島厚生連病院消化器内科), 渋谷 明日香(鹿児島厚生連病院消化器内科), 中尾 慎二(鹿児島厚生連病院消化器内科), 大石 一郎(鹿児島厚生連病院消化器内科), 宮原 広典(鹿児島厚生連病院消化器内科), 谷口 鎌一郎(鹿児島厚生連病院消化器内科), 堀之内 博人(鹿児島厚生連病院消化器内科), 山筋 忠(鹿児島厚生連病院消化器内科), 中村 勇一(鹿児島厚生連病院消化器内科), 坪内 博仁(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科消化器疾患・生活習慣病学) |
抄録 | 頚部食道癌は,その解剖学的特徴により診断及び治療に,若干の注意を要する.2004年6月から2012年3月まで,当院で経験した頚部食道癌ESD施行例は4例であった.症例1は84歳男性.切歯列から18cm,定期検査の通常内視鏡にて発見された.1/4周を占めるIIc病変,径19×13mm,深達度m2.術後狭窄はなく,経過良好であった.症例2は74歳男性.切歯列から20cm,他部位の全麻下ESDの際,ルゴール散布時に,発見された.1/4周を占めるIIb病変,径17×15mm,深達度m2.術後狭窄を来たし,計6回のバルーン拡張を行った.症例3は76歳男性.切歯列から16cm,検診でのNBI観察にて発見された.1/2周を占めるIIb病変,径32×27mm,深達度m2.術後ステロイド全身投与を行ったが,狭窄を来たし,計27回のバルーン拡張,及びステロイド追加全身投与を行った.症例4は77歳男性.切歯列から22cm,肺癌の術前検査時に発見された.2/3周を占めるIIc病変,径48×47mm,深達度sm2.術後狭窄が懸念されたため,ステロイド全身投与を行い狭窄は来たさなかった.術後に放射線化学療法を追加した.頚部食道の病変の診断については,解剖学的に屈曲し,かつ管腔が虚脱しやすいため,十分に管腔を広げた状況での観察がしづらい.また気道に近くヨード散布が困難である.今回経験した症例においては,NBI観察,挿管下でのヨード散布が病変の発見に有用であった.治療は,4症例とも全麻下でESDを施行した.治療そのものは比較的スムーズであったが,小病変治療例やステロイド全身投与後にも術後狭窄を起こした症例もあった.これまでの報告と同様,頚部食道ESDは他部位と比較し,術後狭窄を来たしやすいため,注意を要すると考えられた.当院で経験した頚部食道癌ESD症例の診断と治療につき,若干の文献検索を踏まえ報告する. |
索引用語 |