セッション情報 | ポスター大腸炎1 |
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タイトル | P-016:当科における大腸憩室炎の検討 |
演者 | 大山 恭平(日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科分野) |
共同演者 | 水野 滋章(日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科分野), 春田 明子(日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科分野), 川島 志布子(日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科分野), 中村 由紀(日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科分野), 塩沢 雄史(日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科分野), 石川 清一(日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科分野), 上原 俊樹(日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科分野), 好士 大介(日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科分野), 菊池 浩史(日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科分野), 中村 仁美(日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科分野), 佐藤 秀樹(日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科分野), 原澤 尚登(日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科分野), 松村 寛(日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科分野), 徳弘 直紀(日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科分野), 宇野 昭毅(日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科分野), 森山 光彦(日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科分野) |
抄録 | 【目的】本邦において大腸憩室症は平均寿命の延長,食生活の欧米化を反映して急速に増加し日常よく経験する疾患の一つとなっている.罹患率の増加に伴い,重篤な合併症もしばしば経験されるようになってきた.そのため,今回当科において経験した大腸憩室炎の検討を行った.【方法】2008年4月1日から2012年3月31日までの4年間で当科に大腸憩室炎の診断で入院された68例のべ73件について年齢,性別,入院期間,病変部位,憩室の存在部位,診断方法,重症度,治療法,再発などにつきretrospectiveに検討を行った.【結果】年齢は22歳から84歳,男性32例,女性36例であった.憩室の存在部位は上行結腸に59例,横行結腸に11例,下行結腸に16例,S状結腸に27例(重複含む)であり,憩室の存在部位は右側型を多く認めた.憩室炎発生部位は上行結腸45例,下行結腸4例,横行結腸2例,S状結腸22例であり右側結腸の症例を多く認めた.65歳以上の高齢者群では若年者と比較し左側結腸の炎症の割合が高い傾向にあった.診断モダリティとしては全例にCT検査が用いられ膿瘍や腹腔内遊離ガスの確認を行い,穿孔や瘻孔の診断補助目的に注腸検査が行われた.重症度は初診時に汎発性腹膜炎やCT上広範な膿瘍を認めることはなく,Hincheyらの病期分類においてStageIが67例(91%),StageIIは6例(9%)でありStageIII,IVは認めなかった.そのため全例に保存的加療を行ったが,瘻孔や保存的加療に反応しない3例に対し待機的手術が行われた.入院日数の中央値は11日であった.再発例は観察期間内で4例,5件であった.死亡例はなく治療経過は良好であった.【結語】大腸憩室炎は本邦でも増加傾向であり,高齢罹患患者も多いことから,より適切な診断,治療を早期に行っていく必要があると考えられた. |
索引用語 |