セッション情報 ポスター

大腸炎2

タイトル P-025:

Collagenous colitisの病理組織学的検討

演者 岸 清彦(医療法人明和病院内科)
共同演者 池内 香子(医療法人明和病院内科), 澤崎 美幸(医療法人明和病院内科), 芝 俊成(医療法人明和病院内科), 早川 勇二(医療法人明和病院内科), 覚野 綾子(医療法人明和病院病理診断科)
抄録 【目的】Collagenous colitis(以下CC)の病理組織学的プロファイルを明らかにし,適切な治療法を模索することを目的とする.【対象及び方法】当院を受診した慢性下痢症を主訴とする患者のうち,下部消化管内視鏡検査(生検を含む)に同意された方に同検査を施行し,定点(回腸末端,盲腸,上行結腸,横行結腸,下行結腸,S状結腸,直腸)から生検を行う.その際,Collagen線維などを特殊染色する.【結果及び考察】Microscopic colitis(以下MC)の症例の頻度が他家に比べて高頻度であり,本邦に相当数のMCの症例が存在することが示唆された.また,CCの症例の約半数に腹痛や便秘の症状が認められた.これまで慢性下痢の原因がIBSと考えられていた症例の中にCCの症例が多く含まれている可能性があり,内視鏡所見が正常でも積極的に生検を行うことにより,より適切な治療ができると考えられた.そして炎症細胞浸潤と大腸の部位に注目したところ,リンパ球浸潤に偏りはなかったが,Intraepithelial lymphocyte(IEL)はCCの症例ではS状結腸,直腸に多く認められ,CC以外の症例では形質細胞浸潤が目立つものがあった.しかし治療に対する反応や罹病期間には関連性は見いだせなかった.次にCCの症例を中心に免疫組織学的検討を行ったので,若干の文献的考察とともに報告する.
索引用語