セッション情報 ポスター

膵臓 他

タイトル P-044:

膵全摘例におけるパンクレリパーゼの有用性について

演者 大島 奈々(東京女子医科大学消化器外科)
共同演者 羽鳥 隆(東京女子医科大学消化器外科), 鈴木 修司(東京女子医科大学消化器外科), 君島 映(東京女子医科大学消化器外科), 貝瀬 智子(東京女子医科大学消化器内科), 塩賀 太郎(東京女子医科大学消化器内科), 向井 彩子(東京女子医科大学消化器内科), 門前 正憲(東京女子医科大学消化器内科), 長尾 健太(東京女子医科大学消化器内科), 田原 純子(東京女子医科大学消化器内科), 高山 敬子(東京女子医科大学消化器内科), 清水 京子(東京女子医科大学消化器内科), 白鳥 敬子(東京女子医科大学消化器内科), 久保木 友子(東京女子医科大学統合医科学研究所), 古川 徹(東京女子医科大学統合医科学研究所), 山本 雅一(東京女子医科大学消化器外科)
抄録 【目的】膵全摘後など大量の消化酵素薬が必要な患者では,高力価パンクレアチン製剤であるパンクレリパーゼの発売により,内服におけるQOLの向上がえられ十分な補充が可能となり,膵全摘後NAFLDの発生防止が期待される.そこで,膵全摘例におけるパンクレリパーゼの有用性について検討を行った.【対象】パンクレリパーゼが本邦で発売開始となった2011年8月以降の1年間の残膵全摘を含む膵全摘14例(A群)とパンクレリパーゼ導入以前の2006~2010年の十二指腸温存例を除く膵全摘症例20例(B群)の計34例を対象とした.術式はA群で幽門輪温存膵全摘(PPTP)9例,胃切除を伴う膵全摘(TP)1例,亜全胃温存膵全摘(SSPTP)2例,残膵全摘2例,B群でPPTP16例,SSPTP4例であった.A群ではパンクレリパーゼ1800mg/日投与を最低量とし,B群ではパンクレアチン,エクセラーゼを9g/日ずつを最低量として便や体重の状況に応じて増量した.インスリンは超速効型と持効型の皮下注射4回法を基本とした.NAFLDの診断は肝と脾のCT値の比(L/S比)で0.9以下または脾摘例では肝CT値が50以下とした.【結果】体重変化率(%)はA群では退院時に対して平均100.7,B群では平均101.8で差がなかったが,A群ではNAFLDを認めず,B群で術後1年以内のNAFLDを4例(20%)認めた.A群では内服のコンプライアンスが良好であったが,B群のNAFLD例では内服不良例が3例(75%)認められた.【結語】B群では,消化酵素薬の増量が必要と判断されても大量内服には限界があり,良好な内服のコンプライアンスを維持できなかった可能性が示唆された.パンクレリパーゼは増量が容易で内服のコンプライアンスも良好であるため,膵全摘後の消化酵素補充薬として有用と考えられた.
索引用語