セッション情報 | ポスター大腸 IBD 1 |
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タイトル | P-047:クローン病に対するインフリキシマブ増量効果の検討 |
演者 | 長坂 光夫(藤田保健衛生大学消化管内科学) |
共同演者 | 藤田 浩史(藤田保健衛生大学消化管内科学), 鎌野 俊彰(藤田保健衛生大学消化管内科学), 小村 成臣(藤田保健衛生大学消化管内科学), 生野 浩和(藤田保健衛生大学消化管内科学), 城代 康貴(藤田保健衛生大学消化管内科学), 河村 知彦(藤田保健衛生大学消化管内科学), 中井 遥(藤田保健衛生大学消化管内科学), 大森 崇史(藤田保健衛生大学消化管内科学), 市川 裕一朗(藤田保健衛生大学消化管内科学), 釜谷 明美(藤田保健衛生大学消化管内科学), 米村 穣(藤田保健衛生大学消化管内科学), 大久保 正明(藤田保健衛生大学消化管内科学), 丸山 尚子(藤田保健衛生大学消化管内科学), 石塚 隆充(藤田保健衛生大学消化管内科学), 田原 智満(藤田保健衛生大学消化管内科学), 中川 義仁(藤田保健衛生大学消化管内科学), 柴田 知行(藤田保健衛生大学消化管内科学), 高濱 和也(藤田保健衛生大学消化管内科学), 平田 一郎(藤田保健衛生大学消化管内科学) |
抄録 | <目的>クローン病(CD)に対する治療は抗TNF-α製剤を中心とした生物学的製剤の開発を契機に大きな変革を遂げた.インフリキシマブ(IFX)が本邦で保険収載されて10年が経ち,CD患者のQOLは明らかに向上したが長期の継続投与によりその効果が消失あるいは減弱するいわゆるIFX抵抗例が出現し治療に難渋する症例がみられるようになった.IFX抵抗例に対しては様々な対処法が考えられるが今回,IFX効果減弱症例(IFX投与により数週間は効果を認めるが8週間隔の投与では寛解を維持できない症例)に対するIFXの増量(倍量)投与の効果に関して検討した.今回の短期の検討では日常臨床で最も使用されているCRPを用いて検討した.<結果>2012.6までに当科でIFX増量(倍量)投与を2回以上継続した症例は17例で,その内訳は男性13症例,女性4症例であった.平均年齢は38.4歳で病型は小腸大腸型15症例,大腸型2症例.CDに起因する腸管手術の既往は10症例.免疫調節薬であるチオプリン製剤(AZA)の併用は6症例,経腸栄養療法(ED)併用は13症例であった.IFX初回投与から増量までの平均期間は1580日(448-3303),増量後の平均観察期間は163日(30-245)であった.増量直前のCRPが低値な症例程,あるいは効果減弱から増量までのIFX投与期間が短い症例程,CRPの低下が維持できる傾向にあった.併用治療に関してはAZAの併用症例はAZA非併用症例に比してCRPの中央値で増量による有意な低下を認めた.ED併用の有無,CDに起因する腸管手術歴の有無ではIFX増量による有意なCRPの低下は認めなかった.<考察>今回は症例数が少なく観察期間も短いため有意差が認められない項目が多かったが,併用治療に関しても更なる検討を加えるとともにIFX増量における長期の有効性と安全性を明らかにしたい. |
索引用語 |