セッション情報 ポスター

大腸 IBD 2

タイトル P-052:

難治性潰瘍性大腸炎に対するタクロリムスの有用性

演者 佐々木 翔(淀川キリスト教病院消化器内科)
共同演者 菅原 淳(淀川キリスト教病院消化器内科), 西尾 昭弘(淀川キリスト教病院消化器内科), 吉田 竜太郎(淀川キリスト教病院消化器内科), 居軒 和也(淀川キリスト教病院消化器内科), 三浦 翔(淀川キリスト教病院消化器内科), 印藤 直彦(淀川キリスト教病院消化器内科), 八木 洋輔(淀川キリスト教病院消化器内科), 片岡 純子(淀川キリスト教病院消化器内科), 末吉 伸行(淀川キリスト教病院消化器内科), 矢野 雄飛(淀川キリスト教病院消化器内科), 山岡 優子(淀川キリスト教病院消化器内科), 廣吉 康秀(淀川キリスト教病院消化器内科), 吉中 勇人(淀川キリスト教病院消化器内科), 阿南 会美(淀川キリスト教病院消化器内科), 阿南 隆弘(淀川キリスト教病院消化器内科), 松井 佐織(淀川キリスト教病院消化器内科), 菅原 悦子(淀川キリスト教病院消化器内科), 渡辺 明彦(淀川キリスト教病院消化器内科), 向井 秀一(淀川キリスト教病院消化器内科)
抄録 【目的】潰瘍性大腸炎の治療としてタクロリムスが承認され治療効果が期待されている.難治例に対するタクロリムスによる治療効果,副作用,予後などを検討した.【方法】対象は2012年9月までに当院にてタクロリムスを経口投与された難治性潰瘍性大腸炎7例(男6例,女1例,平均42.5歳)とした.重症度は中等症4例,重症3例,罹病期間は平均6.4年,病型は全大腸型4例,左側型3例であった.ステロイド依存例4例,抵抗例1例,未使用2例で,治療前のステロイド総投与量は平均7360mgであった.治療前,治療後2週,4週,12週以後の活動性についてLichitiger Index(CAI),内視鏡所見についてBaron indexを用いて評価した.【結果】目標血中トラフ値に達するまでの日数は平均6.8日,トラフ値10ng/ml以上の維持期間は平均16.7日であった.投与前CAIは平均10.4であったが,2週後は平均2.2,3ヶ月後は平均0.5であった.CAI4以下を寛解と定義すると,2週までに全例が寛解導入した.Baron indexは投与前の平均2.5であり,2-4週後には平均1.4と改善を認めた.全ての症例は投与3か月で内服を終了した.維持療法は,可能な症例でAZA/6MPの内服としたが,2例は妊娠希望とAZAによる膵炎既往にてIFXとした.3カ月以降の長期奏功率は,2例が再燃しIFXにて寛解導入,維持療法をした.有害事象は,腎障害3例,低Mg血症3例,手指振戦2例,ほてり1例を認めたが,いずれも治療を中断する程度には至らなかった.【結論】タクロリムスは,難治例に対する寛解導入の選択肢として有用であり,手術回避の手段として考慮しうる結果であった.ただし,寛解導入後の維持療法などについて課題があり,長い罹病期間やステロイド投与量が寛解維持に影響する可能性があるが,今後の症例の蓄積が必要である.
索引用語