セッション情報 | ポスター大腸 IBD 2 |
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タイトル | P-054:重症潰瘍性大腸炎にタクロリムスが有効であった小児の3症例 |
演者 | 天神 尊範(大船中央病院消化器肝臓病センター) |
共同演者 | 上野 文昭(大船中央病院消化器肝臓病センター), 吉田 篤史(大船中央病院消化器肝臓病センター), 鈴木 孝幸(大船中央病院消化器肝臓病センター), 藤川 智章(大船中央病院消化器肝臓病センター), 松井 圭司(大船中央病院消化器肝臓病センター), 清水 弘仁(大船中央病院消化器肝臓病センター), 高塚 健太郎(大船中央病院消化器肝臓病センター), 岩渕 省吾(大船中央病院消化器肝臓病センター) |
抄録 | <目的>重症潰瘍性大腸炎の治療においてタクロリムス,infliximab,サイクロスポリン(CyA)などがあるが,最近小児におけるタクロリムス使用報告が散見される.当院における小児タクロリムス使用3症例を報告する.<対象>症例1.15歳女児 平成23年11月上旬に粘血便,下痢,腹痛を認め,感染性腸炎の診断で加療していたが,2週間前後しても改善せず当院紹介受診となった.潰瘍性大腸炎(以下UCと略す)の診断となり,ペンタサ内服および注腸,白血球除去療法GMAを開始とした.次第に粘血便と下痢は改善したが,10回施行後の下部消化管内視鏡検査で粘膜治癒は起こしていなかったため,プログラフを開始とした.その後排便回数も改善し,下行結腸までの粘膜治癒は得られた.その後血便を認め再度下部消化管内視鏡検査にて上行結腸の粘膜治癒がないこと,小児で難治化しやすいこと考えinfliximab導入を行った.症例2.15歳男性 平成20年9月に発症のUCで約2年間悪化なかったが,平成22年7月上旬から粘血便が出現したため当院受診.下部消化管内視鏡検査にてUC増悪の診断にて入院加療とした.ペンタサ★内服と注腸,白血球除去療法を10回施行するが,排便回数は改善せず,内視鏡所見も改善なく,プログラフを開始とした.その後副作用なく臨床症状も改善し,粘膜治癒を得られた.症例3.13歳男性 平成20年発症のUC 平成22年11月上旬に血便,腹痛にて当院来院.精査にて,Baron Endoscopic Index(以下BaronEIと略す)にて3点重症の診断でGCAPを開始とした数回施行したが悪化傾向であったため,プログラフを開始とした.約10日前後で排便回数2回/日でRachmilewitzCAI 4点で寛解導入できた.重症化後2カ月後の下部消化管内視鏡検査にてBaronEI1点となった.<結果>小児例へのプログラフ導入にて粘膜治癒を得られた症例を経験した.<結語>今後も小児へのプログラフの適応あるいは症例導入を検討していきたい. |
索引用語 |