| セッション情報 |
ポスター
肝 PBC
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| タイトル |
P-072：原発性胆汁性肝硬変の胆管病変におけるCCL2/CCR2，CX3CL1/CX3CR1系の関与
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| 演者 |
佐々木 素子（金沢大学形態機能病理学） |
| 共同演者 |
小林 水緒（金沢大学形態機能病理学）, 角田 優子（金沢大学形態機能病理学）, 宮腰 茉沙美（金沢大学形態機能病理学）, 佐藤 保則（金沢大学形態機能病理学）, 中沼 安二（金沢大学形態機能病理学） |
| 抄録 |
【目的】私どもは原発性胆汁性肝硬変（PBC）の障害胆管細胞は細胞老化と関連しCCL2，CX3CL1などケモカイン発現亢進を示すことを報告してきた．今回，PBCの胆管病変の形成におけるCCL2/CCR2系，CX3CL1/CX3CR1系の関与を検討した．【方法】PBC症例（n=45）と慢性ウイルス性肝炎（CVH）などの対照肝疾患（n=78）の生検，切除肝を用いて，免疫組織化学的にCCL2，CCR2，CX3CL1，CX3CR1の発現状況を検討した．CX3CR1，CCR2について，発現細胞の局在を門脈域，胆管周囲/上皮内に分類して半定量的に評価した．また，2重免疫染色にてCX3CR1，CCR2発現細胞の種類を検討した．【成績】門脈域，胆管周囲/上皮内のCCR2+炎症細胞浸潤の程度は，PBCで，CVH，正常肝より有意に高かった（p＜0.01）．門脈域のCX3CR1+炎症細胞浸潤の程度は，PBCとCVHで，正常肝より有意に高かった（p＜0.01）．胆管周囲/上皮内のCX3CR1+炎症細胞浸潤の程度は，早期，進行期PBCでCVHなどの対照疾患肝，正常肝より有意に高かった（p＜0.01）. PBCでは，胆管周囲/上皮内のCCR2+炎症細胞浸潤の程度は肝内小型胆管のCCL2発現程度と有意な正の相関を示した（p＜0.01）．また，門脈域，胆管周囲/上皮内のCX3CR1+炎症細胞浸潤の程度は肝内小型胆管のCX3CL1発現程度と有意な正の相関を示した（p＜0.01）. CX3CR1陽性炎症細胞は主にCD3+T細胞で，CD4+T細胞，CD8+細胞の両方を含んでいた．CCR2発現は，CD68+類上皮細胞，樹状細胞様の細胞に主に認められた．【結論】PBCでは，ケモカインCCL2/CCR2系，CX3CL1/CX3CR1系が，胆管病変の免疫病態形成に積極的に関与する可能性が示唆された． |
| 索引用語 |
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