セッション情報 | ポスター肝 AIH |
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タイトル | P-079:全身性エリテマトーデスにおける肝障害の検討 |
演者 | 高住 美香(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科学講座) |
共同演者 | 高橋 敦史(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科学講座), 岡井 研(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科学講座), 勝嶋 史子(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科学講座), 菅野 有紀子(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科学講座), 阿部 和道(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科学講座), 小林 浩子(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科学講座), 渡辺 浩志(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科学講座), 大平 弘正(福島県立医科大学消化器・リウマチ膠原病内科学講座) |
抄録 | 【目的】今回我々は,全身性エリテマトーデス(SLE)における肝障害の臨床的特徴を評価することを目的とした.【方法】当科で診断されたSLE患者206例を対象とし,肝障害の出現頻度や原因について検討した.【結果】SLE患者の臨床背景は,男女比37/169,SLE発症時の平均年齢33.5±17.2歳,肝障害発症時の平均年齢37.5±17.3歳,平均観察期間は13.1±9.2年,SLEDAI(活動度)12.7±7.4,SLE発症から肝障害出現までの期間29.7ヶ月であった.肝障害の出現頻度は123例(59.7%)に認められた.肝障害の原因は,薬剤性30.9%,SLE自体28.5%,脂肪肝17.9%,自己免疫性肝炎(AIH)合併4.9%,原発性胆汁性肝硬変合併2.4%,胆管炎1.6%,アルコール性1.6%,ウイルス性肝炎合併0.8%であった.肝障害あり群の臨床検査値はAST 97.9±170.1 IU/L,ALT 123.8±199.2 IU/L,ALP 302.3±225.3 IU/L,γGTP 138.6±152.9 IU/L,TB 0.88±0.99 mg/dl.AIH合併群の場合にアミノトランスフェラーゼが他の原因と比較して有意に高値であり,AIH合併群,薬剤性群の場合にALP,γGTPが有意に高値であった.肝障害の発症時期は,SLE発症と同時が56例(45.5%)であった.肝障害あり群が,肝障害なし群と比較して有意に神経障害を有していたが,SLEの活動性や予後に有意差はなかった.【結語】SLEにおける肝障害には多くの原因が関与し,神経障害を多く認めたていた.また,AIH合併時の肝障害は他の原因と比較して高度であった. |
索引用語 |