セッション情報 | ポスター小腸 外科治療 |
---|---|
タイトル | P-090:開腹既往歴のない小腸イレウスに対する手術の検討 |
演者 | 谷口 嘉毅(大阪厚生年金病院外科) |
共同演者 | 弓場 健義(大阪厚生年金病院外科), 赤丸 祐介(大阪厚生年金病院外科), 藤井 眞(大阪厚生年金病院外科), 森本 芳和(大阪厚生年金病院外科), 安政 啓吾(大阪厚生年金病院外科), 河野 恵美子(大阪厚生年金病院外科), 笠島 裕明(大阪厚生年金病院外科), 河合 賢二(大阪厚生年金病院外科), 大久保 悠祐(大阪厚生年金病院外科), 松浦 玲(大阪厚生年金病院外科), 青木 丈明(大阪厚生年金病院外科), 岩本 和哉(大阪厚生年金病院外科), 山崎 芳郎(大阪厚生年金病院外科) |
抄録 | 【はじめに】開腹既往歴がない小腸イレウスは,原因の検索が困難であり治療が遅れ虚血や壊死のため腸切除になることがある.当科で経験した開腹既往のない小腸イレウスに対する手術の臨床的特徴について検討した.【対象・方法】対象は2007年1月~2012年8月までに当科で手術を行った小腸イレウス96例のうち開腹既往のない13例(悪性腫瘍および体表ヘルニア嵌頓によるものは除く)とし,これらの臨床的検討を行い,また腸切除群と非腸切除群に分けて比較検討した.【結果】年齢は38歳~82歳(平均年齢65歳)で,男性5例,女性8例であった.イレウス原因の内訳は,索状物によるもの8例,傍十二指腸ヘルニア2例,大網裂孔ヘルニア1例,小腸捻転1例,傍上行結腸窩ヘルニア1例,閉鎖孔ヘルニア1例であった.うち1例は索状物による絞扼と傍十二指腸ヘルニアによる絞扼が合併していた.腸切除を要した例は7例で,非腸切除例は6例であった.発症から手術までの平均時間は腸切除群で60.4時間,非腸切除群で68.17時間であり有意差はなかった(P=0.822).全例に腹部CTを施行されており,closed loop所見を呈したものは,腸切除群で4例,非腸切除群で2例であった.全例でCT上腹水を認めた.術前CRPの平均は腸切除群で8.73mg/dl,非腸切除群で1.16mg/dlであり,腸切除群で高い傾向にあったが有意差はなかった(P=0.068).白血球数,CPK,Lactate,LDHを比較しても両群で有意差はなかった.【まとめ】開腹既往歴のない小腸イレウスは比較的まれであるが,結果的に腸管切除を要する例もあり,手術時期を逸しないような迅速な対応が必要であると考えられた. |
索引用語 |