セッション情報 |
ポスター
肝 生活習慣病
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タイトル |
P-110:ウイルス性慢性肝疾患における糖代謝異常
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演者 |
香川 景政(獨協医科大学越谷病院消化器内科) |
共同演者 |
鈴木 壱知(獨協医科大学越谷病院消化器内科), 鈴木 一義(獨協医科大学越谷病院消化器内科), 國吉 徹(獨協医科大学越谷病院消化器内科), 片山 裕視(獨協医科大学越谷病院消化器内科), 玉野 正也(獨協医科大学越谷病院消化器内科) |
抄録 |
【目的】肝硬変において糖代謝異常は肝癌の合併や病態に関連する.したがってウイルス性慢性肝疾患において糖代謝異常の合併の有無を明らかにすることが重要である.そこで今回,75g経口糖負荷試験を行い,検討を行った.【方法】対象は慢性肝炎(CH)81例(HBV7例,HCV74例),肝硬変(LC)44例(HBV6例,HCV38例)で,上部消化管手術の既往のあるものは除外した.また,肝機能異常のない健康成人を健康対照群(NC)とした.75g経口糖負荷試験は常法に従い負荷前,負荷後30分,負荷後60分,負荷後120分に血糖値(mg/dL),インスリン濃度(μU/mL)を測定した.【成績】負荷前血糖はNCで89±12mg/dL,CHで93±11mg/dL,LCで94±11mg/dLと有意な差はみられなかった.30分値はNCで155±32mg/dL,CHで165±33mg/dL,LCで176±33mg/dLであり,NCに比較してLCで有意に高値であった(p=0.00369).60分値はNCで147±49mg/dL,CHで179±55mg/dL,LCで199±55mg/dLであり,CH,LCはNCに比較して有意に(p=0.0424,p=0.0014)高値であった.120分値はNCで113±24mg/dL,CHで141±48mg/dL,LCで178±71mg/dLであり,LCはNC,CHに比較して有意に(p<0.0001,p=0.0009)高値であった.CHでは49.4%が正常型,38.3%が境界型,12.3%が糖尿病型であった.LCは31.8%が正常型,境界型であり,糖尿病型は36.4%であり,病態の進行に伴い,耐糖能異常が有意に高率であった.負荷前値が正常高値(100~109mg/dL)であってもCHでは46.7%,LCでは67.6%に耐糖能異常をみとめた.【結論】ウイルス性慢性肝疾患においては空腹時血糖にかかわらず75g経口糖負荷試験を行うことが重要である. |
索引用語 |
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