セッション情報 | ポスター肝 生活習慣病 |
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タイトル | P-112:生活習慣病を併存した肝細胞癌切除症例の治療成績 |
演者 | 田中 肖吾(兵庫医科大学肝胆膵外科) |
共同演者 | 飯室 勇二(兵庫医科大学肝胆膵外科), 平野 公通(兵庫医科大学肝胆膵外科), 裴 正寛(兵庫医科大学肝胆膵外科), 黒田 暢一(兵庫医科大学肝胆膵外科), 岡田 敏弘(兵庫医科大学肝胆膵外科), 麻野 泰包(兵庫医科大学肝胆膵外科), 鈴村 和大(兵庫医科大学肝胆膵外科), 中村 育夫(兵庫医科大学肝胆膵外科), 近藤 祐一(兵庫医科大学肝胆膵外科), 小坂 久(兵庫医科大学肝胆膵外科), 宇多 優吾(兵庫医科大学肝胆膵外科), 末岡 英明(兵庫医科大学肝胆膵外科), 矢田 章人(兵庫医科大学肝胆膵外科), 大橋 浩一郎(兵庫医科大学肝胆膵外科), 岡本 共弘(兵庫医科大学肝胆膵外科), 栗本 亜美(兵庫医科大学肝胆膵外科), 藤元 治朗(兵庫医科大学肝胆膵外科) |
抄録 | 【背景】生活習慣病のうち,肥満,糖尿病および高脂血症は肝線維化を促進し非アルコール性肝脂肪肝炎などから肝硬変や肝癌を併発することがある.今後生活習慣病の増加に従い,それを背景とした肝癌症例も増加すると考えられる.【方法】対象は2001年から2010年に当科で肝細胞癌に対し初回肝切除を施行した302例.内訳は男性228例,女性74例で平均年齢は65.6歳(25~83歳)であった.これらの症例を習慣病あり(BMI 30以上(9例),糖尿病(87例),高脂血症(17例)のいずれかを有する)100例(習慣病群)と習慣病を有さない202例(対照群)に分けて臨床像,周術期合併症,および術後生存率について検討した.【結果】不整脈,心筋梗塞などの心疾患,アルコール多飲歴,非B非C型肝癌の頻度が習慣病群で対照群に比べ高かった.血清AST値および組織学的肝硬変の頻度は対照群で高かったが,肝予備能では両群に差はなかった.腫瘍因子ではAFPが対照群で高値であったが,腫瘍径,単発/多発および組織学的進行度に両群で差はなかった.術式,手術時間,術中出血量,根治度は両群で差はなかった.術後合併症では呼吸器合併症(難治性胸水,肺炎,無気肺)およびClavien-Dindo IIIb以上の症例が習慣病群で多かった.8例(2.6%)が在院死したが(うち7例は肝不全死),うち6例は習慣病群であった(p=0.018).術後無再発および累積生存率に両群で差は認めなかった.【まとめ】生活習慣病を有する肝癌症例では非B非C肝癌および非硬変症例が多かったが心疾患,喫煙歴などを併存することが多く肝予備能に準じた切除を行う上でも厳密な周術期管理が必要と考えられた. |
索引用語 |