セッション情報 | ポスター膵 内視鏡治療2 |
---|---|
タイトル | P-120:切除不能膵癌における胆管・十二指腸同時閉塞に対する一期的な内視鏡的ダブルステンティングの検討 |
演者 | 織田 典明(富山県立中央病院内科(消化器)) |
共同演者 | 松田 耕一郎(富山県立中央病院内科(消化器)), 木田 明彦(富山県立中央病院内科(消化器)), 宮澤 正樹(富山県立中央病院内科(消化器)), 水上 敦喜(富山県立中央病院内科(消化器)), 平井 聡(富山県立中央病院内科(消化器)), 島谷 明義(富山県立中央病院内科(消化器)), 堀田 洋介(富山県立中央病院内科(消化器)), 松田 充(富山県立中央病院内科(消化器)), 酒井 明人(富山県立中央病院内科(消化器)), 野田 八嗣(富山県立中央病院内科(消化器)) |
抄録 | 【目的】胆膵癌では胆管,十二指腸狭窄が異時性,同時性に発症することも多く,通常複数回の内視鏡手技で対応するが,特に同時性狭窄では胆管へのアプローチの問題から一期的に両狭窄に対して治療することが求められる.今回我々は切除不能膵癌における胆管・十二指腸同時閉塞に対する一期的な内視鏡的ダブルステンティング(DS)を行い,本手技の成功率,経口摂取状況などよりみたQOL改善効果,安全性について検討した.【方法】過去5年間で当院にて切除不能胆膵癌で胆管・十二指腸の異時性または同時性閉塞を来たし内視鏡的なDS手技を施行された22症例のうち,同時性閉塞症例で一期的に内視鏡的DSを試みた5症例を対象とし,全例Groove領域膵癌であった.手技手順に関しては,4例は十二指腸狭窄部をバルーン拡張した上で胆管ステント留置を試みてその後十二指腸ステント留置した.残る1例は十二指腸狭窄部に対するバルーン拡張では不十分で十二指腸ステントを先行した.【結果】一期的内視鏡的DS成功率は60%(3/5例)であり,5例中2例は十二指腸ステント留置が可能であったが,ともに乳頭部への腫瘍浸潤による胆管挿管困難例だった.胆管ステント挿入不成功のこれら2例中1例はその後PTCDにて対応し,もう1例は治療前よりPS不良で十二指腸ステント留置のみで経過観察となった.一期的DS成功例の手技所要時間の中央値は54分(28-87分)であった.経口摂取可能期間の中央値は,一期的DS成功例では63日(47-134日),不成功例では20日であり,成功例3例中2例は在宅に移行できた.合併症に関しては5例中2例で軽度の腹痛と一過性の高AMY血症を認めたのみであった.【結論】切除不能膵癌における胆管・十二指腸同時閉塞に対する一期的内視鏡的DSはGroove領域膵癌が対象となることが多いが,迅速かつ安全にQOLを改善することができ試みる価値のある緩和的治療法と思われた. |
索引用語 |