セッション情報 ポスター

膵 内視鏡治療2

タイトル P-125:

癌性疼痛に対する超音波内視鏡下腹腔神経節ブロック術の検討

演者 河瀬 智哉(川崎医科大学肝胆膵内科)
共同演者 吉田 浩司(川崎医科大学肝胆膵内科), 小山 展子(川崎医科大学肝胆膵内科), 中島 義博(川崎医科大学肝胆膵内科), 佐々木 恭(川崎医科大学肝胆膵内科), 多田 大和(川崎医科大学肝胆膵内科), 仁科 惣治(川崎医科大学肝胆膵内科), 富山 恭行(川崎医科大学肝胆膵内科), 吉岡 奈穂子(川崎医科大学肝胆膵内科), 原 裕一(川崎医科大学肝胆膵内科), 日野 啓輔(川崎医科大学肝胆膵内科)
抄録 【はじめに】今回我々は癌性疼痛症例に対して超音波内視鏡下腹腔神経節ブロック術(EUS Celiac Plexus Neurolysis以下EUS/CPN)併用での疼痛管理に関して検討した.【症例】過去5年間に当科にて癌性疼痛を訴えた48例で,内訳は膵癌33例,胆嚢癌7例,胆管癌2例,胃癌2例.48例中33例が麻薬性鎮痛剤を使用しており,そのうちの21例が副作用のため増量が困難であった.【手技】コンベックスタイプGF-UCT 240ならびにCook社Echotip22Gを使用.手技にはBilateral CPN法とCentral CPN法があるが,当科ではCentral CPN法を用いている.処置薬剤では無水エタノール1A(5ml),リドカイン2A(4ml),リピオドール1mlのtotal10mlを注入して終了.処置後翌日に単純CTを撮像し位置確認を行った.【結果】平均処置時間は12.1分.致命的な偶発症は認めず,6例に酩酊状態,3例に血圧低下を認めたが点滴投与で対応可能であった.癌性疼痛に関してはVASスコアおよび鎮痛剤投与量を用いて評価したが,VASスコアに関しては平均4.2点から平均1.6点まで改善.鎮痛剤の投与量に関してはEUS/CPN後に麻薬性鎮痛剤を減量できた症例が23例,増量を回避できた症例が8例であった.麻薬性鎮痛剤の導入を検討していた4例は全例麻薬性鎮痛剤の導入を回避する事が出来,非麻薬性鎮痛剤の導入を検討していた3例も全例非麻薬性鎮痛剤の導入を回避する事が出来た.これらから79.2%の症例で有効であったと判断した.平均有効期間は3.2ヶ月で,追加処置を行った17例のうち13例(76.5%)は2回目も有効であった.【まとめ】EUS/CPNは簡便かつ安全に癌性疼痛管理できると考えられた.
索引用語