セッション情報 ポスター

膵 診断1

タイトル P-156:

自己免疫性膵炎と膵癌の鑑別に短期間のステロイド投与が有効であった2例

演者 芳賀 祐規(国立病院機構千葉医療センター内科)
共同演者 杉浦 信之(国立病院機構千葉医療センター内科), 大黒 晶子(国立病院機構千葉医療センター内科), 相場 美穂(国立病院機構千葉医療センター内科), 篠崎 勇介(国立病院機構千葉医療センター内科), 菰田 弘(国立病院機構千葉医療センター内科), 伊藤 健治(国立病院機構千葉医療センター内科), 阿部 朝美(国立病院機構千葉医療センター内科), 有賀 明子(国立病院機構千葉医療センター内科), 金田 暁(国立病院機構千葉医療センター内科), 斉藤 正明(国立病院機構千葉医療センター内科)
抄録 【はじめに】自己免疫性膵炎と膵癌との鑑別にステロイド治療に対する反応が鑑別に有効でありHISOPt-criteriaでは取り入れられている.今回同時期に膵頭部に腫瘤を形成した2例についてステロイド短期投与での有用性を確認したので報告する.【症例】対象は膵頭部に腫瘤を形成し,肝胆道系酵素と腫瘍マーカーならびにIgG4の上昇がみられた74歳(caseA)と84歳(caseB)の男性2例である.プレドニン(PSL)30mgを投与し,血液検査,超音波検査の経過を検討した.caseAは膵頭部に30mm大の腫瘍性病変と肝内胆管の拡張と膵管軽度拡張が見られ,ALP1719IU/l,DUPAN-2520U/ml,IgG4178mg/dlであった.PSL投与7日後ALP797,DUPAN-2236と低下がみられ,胆嚢胆管の拡張は軽快していた.4週後には肝胆道系酵素,腫瘍マーカー,IgG4の正常化と超音波所見の改善から自己免疫性膵炎と診断した.caseBは膵頭部に28mm大の腫瘍性病変と,胆嚢胆管の拡張が見られ,ALP890IU/l,CA19-9 1106U/ml,IgG4282mg/dlであった.PSL投与7日後ALP531と低下したがUSでは胆嚢,胆管の拡張の改善はみられなかった.14日後ALP,CA19-9とも上昇した.後日,他院にてEUS下の生検を施行し膵癌の診断となった.【考察】自己免疫性膵炎は高齢男性に好発し,膵癌に類似した症状を呈することもあり,その鑑別は重要である.鑑別のためのステロイド投与はHISOPt-criteriaでは2週間と明記されている.今回の例では7日目ではALPなど肝胆道系酵素は膵癌例でも軽快がみられたが超音波像に変化はみられなかった.ステロイドの効果を早期に判定するのは膵癌の治療方針決定に必要であり,7日目に判定するには画像診断やIgG4の経過が重要と考えらた.【結語】IgG4と腫瘍マーカー両者が上昇を来した膵頭部腫瘤の鑑別にステロイドは有効であり,7日間投与でも鑑別が可能であることが示唆された.
索引用語