セッション情報 | ポスター膵 診断2 |
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タイトル | P-157:EUS-FNA初期導入時の成績と課題 |
演者 | 小道 大輔(県立広島病院消化器内科) |
共同演者 | 桑田 幸央(県立広島病院消化器内科), 東條 加奈(県立広島病院内視鏡内科), 大谷 一郎(県立広島病院消化器内科), 國原 紗代子(県立広島病院内視鏡内科), 辰川 裕美子(県立広島病院消化器内科), 平本 智樹(県立広島病院内視鏡内科), 平賀 裕子(県立広島病院内視鏡内科), 渡邉 千之(県立広島病院消化器内科), 北本 幹也(県立広島病院消化器内科), 西阪 隆(県立広島病院臨床研究検査科), 山田 博康(県立広島病院消化器内科), 隅岡 正昭(県立広島病院内視鏡内科) |
抄録 | 【目的】EUS-FNAの普及が急速に進んでいる.当院では年間に,ERCP350例,胆膵EUS150例行っており,2010年10月よりEUS-FNAを新規導入,2012年8月までに35例を経験した.EUS-FNAは通常20-30例に到達したあたりから,手技が安定すると言われている.当院における検査体制及び成績を提示する.【対象】EUS-FNA細胞診・組織診は,他検査では診断確定の得られない腫瘍性病変,化学療法前の組織型確定,を主な適応とした.穿刺針は22Gを主に使用し,症例に応じて25Gも一部に使用した.当院では,良好な検体採取・処理を期待し,細胞検査士立会いの下で,EUS-FNAを行っている.施行医2名は共に,胆膵専門医として10年以上の経験を持ち,先進施設での指導を受けた後,EUS-FNAを開始した.【成績】EUS-FNA35例の内訳は,膵腫瘤性病変20例,後腹膜腫瘍7例,リンパ節腫大3例,消化管粘膜下腫瘍3例,膵膿瘍2例であった.4例に,診断確定のため,2回目の穿刺を要した.検体採取率は,細胞診100%,組織診84.8%であった.組織採取率に関して,前半15例は73.3%に過ぎなかったが,後半18例は94.4%と改善した.良悪性鑑別診断の感度80%,特異度100%,正診率85.7%と良好な結果を得た.治療目的EUS-FNAに関しては,現時点では膵膿瘍ドレナージ術にとどめており,ERCP不能な胆道閉塞に対しては,PTCDあるいは十二指腸ステント留置後のERCPにて対応している.偶発症は1例(2.9%)に軽症膵炎を認めるのみであった.【結論】EUS-FNA初期導入時であっても,病理部門の理解と協力の下,良好な検体採取率,正診率を得ることが可能であった.一方で,検体採取量を増やすためには,穿刺の速度,角度など,一定の経験値が必要であることも示唆された.先進施設の経験を積極的に吸収し,研鑽を積んでいくことが重要である. |
索引用語 |