セッション情報 ポスター

膵 診断2

タイトル P-162:

EUS-FNAの診断向上に関するCore Trap付き穿刺針を用いた探索的検討

演者 森山 一郎(島根大学腫瘍センター)
共同演者 福庭 暢彦(島根大学医学部消化器・肝臓内科), 園山 浩紀(島根大学医学部消化器・肝臓内科), 多田 育賢(島根大学医学部消化器・肝臓内科), 楠 龍策(島根大学医学部消化器・肝臓内科), 岡 明彦(島根大学医学部消化器・肝臓内科), 大嶋 直樹(島根大学医学部消化器・肝臓内科), 結城 崇史(島根大学光学医療診療部), 川島 耕作(島根大学医学部消化器・肝臓内科), 石原 俊治(島根大学医学部消化器・肝臓内科), 木下 芳一(島根大学医学部消化器・肝臓内科), 荒木 亜寿香(島根大学器官病理学), 丸山 理留敬(島根大学器官病理学), 宇野 千恵(島根大学病理部), 原田 祐治(島根大学病理部), 熊野御堂 慧(島根大学腫瘍センター), 川上 耕史(島根大学腫瘍センター), 井上 政弥(島根大学腫瘍センター), 鈴宮 淳司(島根大学腫瘍センター)
抄録 【目的】EUS-FNAは診断率向上および安全性向上のために様々な工夫がなされており,安全性向上の1つとして少ない穿刺回数で十分な検体を得ることがあげられる.そのためには穿刺針の進歩は不可欠である.近年開発された先端形状にCore Trapを持つ特徴的な穿刺針に関して以下の検討を行った.【方法】1:基礎的検討;COOK社製EchoTip ProCoreおよび同社EchoTip Ultraについてトリ組織(肝,筋)を用いて検体採取量と組織像との比較を行った.19G,22G,25Gで高陰圧吸引法と低陰圧吸引法(slow pull法)で比較検討した.検体量は3回穿刺しその合計とした.2:探索的臨床検討;ProCoreと他社同径穿刺針との検体採取についての比較を行った.自己免疫性膵炎が疑われる膵腫瘤に対する組織採取に関してProCoreの低陰圧吸引法と,他社穿刺針の高陰圧吸引法と低陰圧吸引法で,22Gと25G径について比較検討をおこなった.【成績】1.基礎的検討:25G針では検体量の検討は困難であった.19G,22Gの検体量はProCore群,Ultra群ともに高陰圧群の検体採取量が多い傾向にあった.組織学的には肝組織では高陰圧では低陰圧に比較して組織の変性が強い傾向を認めた.2:探索的臨床検討;ProCoreでは検体量は比較的多く悪性疾患を否定するには十分であったが確定診断には至らなかった.他社穿刺針の低陰圧では少ないものの検体を採取できた.他社穿刺針の高陰圧では血性浸出物のみであった.【結論】基礎的検討では高陰圧で低陰圧より検体量は多い傾向にあったが,組織変性が強い傾向にあった.臨床検討では症例によっては高陰圧より,低陰圧が,加えてProCoreがより適正な検体が採取できる可能性が示唆された.
索引用語