セッション情報 ポスター

自己免疫性膵炎

タイトル P-169:

自己免疫性膵炎(AIP)の診断と治療の現状と問題点

演者 吉田 太之(奈良県立医科大学第3内科)
共同演者 美登路 昭(奈良県立医科大学第3内科), 沢井 正佳(奈良県立医科大学中央内視鏡超音波部), 上嶋 昌和(奈良県立医科大学第3内科), 守屋 圭(奈良県立医科大学第3内科), 堂原 彰敏(奈良県立医科大学第3内科), 古川 政統(奈良県立医科大学第3内科), 辻 裕樹(奈良県立医科大学第3内科), 中谷 聡(奈良県立医科大学第3内科), 森岡 千恵(奈良県立医科大学第3内科), 藤本 正男(奈良県立医科大学第3内科), 吉治 仁志(奈良県立医科大学第3内科), 山尾 純一(奈良県立医科大学中央内視鏡超音波部), 福井 博(奈良県立医科大学第3内科)
抄録 【目的】AIPの診断,治療の現状を総括し,問題点や対策を検討する.【方法】対象は2003年-2012年に臨床経過も考慮して最終的にAIPと診断した25例.平均年齢63.8歳,男/女:22/3.臨床背景を明らかにしたうえで,2006,2011診断基準,包括診断基準の診断感度を比較し,問題点を検討した.さらに,治療内容,効果,予後についても検討した.【結果】AIP25例のうちわけは膵外病変なし5例,膵外病変あり20例(硬化性胆管炎13例).2006診断基準の感度は72%で,ERP膵管途絶5例とERP施行困難2例が診断困難.2011診断基準の感度は84%(確診84%)で,限局型でERP膵管途絶4例が診断困難.包括診断基準の感度は84%(確診12%,疑診72%)で,IgG4基準値未満による診断困難が2例.硬化性胆管炎(12例),下垂体炎,外眼筋炎,間質性腎炎,硬化性唾液腺炎の治癒および診断的治療を目的に19例(手術+ステロイド2例を含む)にステロイドを投与し,5例は経過観察.AIPが疑われるも,膵癌手術目的で紹介されERPを拒否した2例,限局型+ERP膵管途絶例でステロイド治療を拒否した1例の計3例に手術を施行.ステロイド初期投与量はプレドニン30.5mg(0.57mg/kg)で,投与2週後の画像検査において膵腫大は全例で改善.中止後の寛解維持は2例.硬化性胆管炎が寛解しない10例,IgG4高値の2例,膵胆外病変が残存した3例等,17例に維持療法を施行(平均投与量5.2mg,投与期間39.5か月).平均観察期間は46.5カ月間で,維持療法例1例が後腹膜線維症からの腎盂腎炎による敗血症ショックで死亡し,1例が胆管癌を発症した.【結論】限局型+ERP膵管途絶を示すAIP例も存在するので注意が必要である.維持療法に際しては発癌,感染症の合併に留意すべきである.
索引用語