セッション情報 ポスター

肝癌1

タイトル P-180:

肝細胞癌切除例の再発時におけるbody mass index,その変化に関する検討

演者 岡村 行泰(静岡県立静岡がんセンター肝胆膵外科)
共同演者 金本 秀行(静岡県立静岡がんセンター肝胆膵外科), 杉浦 禎一(静岡県立静岡がんセンター肝胆膵外科), 水野 隆史(静岡県立静岡がんセンター肝胆膵外科), 木内 亮太(静岡県立静岡がんセンター肝胆膵外科), 浅沼 修一郎(静岡県立静岡がんセンター肝胆膵外科), 栗原 唯生(静岡県立静岡がんセンター肝胆膵外科), 新槇 剛(静岡県立静岡がんセンター画像診断科), 森口 理久(静岡県立静岡がんセンター画像診断科), 寺島 雅典(静岡県立静岡がんセンター消化器外科), 坂東 悦郎(静岡県立静岡がんセンター消化器外科), 絹笠 祐介(静岡県立静岡がんセンター消化器外科), 上坂 克彦(静岡県立静岡がんセンター肝胆膵外科)
抄録 背景と目的:Body mass index(BMI)は,多種の癌腫でその予後との関連性が報告され,以前我々も,肝細胞癌(HCC)切除例においてBMI低値例が予後不良であることを報告している.HCC再発時のBMIと予後に関する報告はなく,今回その意義に関して検討を行った.対象と方法:HCCに対し根治的初回肝切除が行われた387例のうち,再発例は222例(57.4%)で,再発時BMIが得られた122例のうち,術後6カ月以内に早期再発した32例を除いた90例を対象とした.WHO基準からBMI<18.5:低群,18.5<=BMI<=25:標準群,25<BMI:高群の3群に分類し,また再発時に初回肝切除時よりBMIが1以上増加,減少した症例をBMI変化増,減群として臨床検査data,その予後についての検討を行った.結果:再発時BMI(高vs.標準vs.低)は,それぞれ8,73,9例で,白血球数は3群間で有意差を認め(P=0.03;median(/uL):4580 vs. 4600 vs. 5950),血清アルブミン値はBMI低,標準,高になるにつれて,高くなる傾向を認めたが(P=0.06;median(g/dL):3.8 vs. 4.1 vs. 4.2),再発後生存率(recOS)には有意差は認めなかった(P=0.30,再発後2年生存率80% vs. 79% vs. 100%).BMI変化(増vs.減)は,それぞれ24,17例で,BMI変化増群で減群より有意に高齢で(P=0.04,median(歳):70.5 vs. 62.0),PIVKA-2値が高かったが(P=0.04,median(mAU/mL):84 vs. 26),recOSには有意差は認めなかった(P=0.27,再発後2年生存率68% vs. 70%).結語:HCC肝切除後再発例においてBMI,BMI変化と再発後の予後には関連は認められなかった.
索引用語