セッション情報 | ポスター大腸内視鏡治療1 |
---|---|
タイトル | P-191:大腸ESDにおける高度先進医療導入期から保険収載後の当院での現状について |
演者 | 西脇 裕高(名古屋市立大学消化器・代謝内科学) |
共同演者 | 海老 正秀(名古屋市立大学消化器・代謝内科学), 林 則之(名古屋市立大学消化器・代謝内科学), 片野 敬仁(名古屋市立大学消化器・代謝内科学), 田中 守(名古屋市立大学消化器・代謝内科学), 濱野 真吾(名古屋市立大学消化器・代謝内科学), 尾関 啓司(名古屋市立大学消化器・代謝内科学), 塚本 宏延(名古屋市立大学消化器・代謝内科学), 溝下 勤(名古屋市立大学消化器・代謝内科学), 森 義徳(名古屋市立大学消化器・代謝内科学), 谷田 諭史(名古屋市立大学消化器・代謝内科学), 片岡 洋望(名古屋市立大学消化器・代謝内科学), 神谷 武(名古屋市立大学消化器・代謝内科学), 城 卓志(名古屋市立大学消化器・代謝内科学) |
抄録 | 【目的】大腸ESDは2012年4月から保険認可されたが,一般的に治療手技の難易度が高く偶発症の発生頻度も多い.当院での大腸ESDの手技の安定に向けた取り組みと,治療成績について検討した.【方法】当院で大腸ESDを高度先進医療として導入した2011年1月から,保険収載後2012年9月までに行った大腸ESD34例のうち,高度先進医療導入後から保険収載前までに行われた14例を前期,保険収載後に行われた20例を後期として,腫瘍径,治療時間,一括切除率および偶発症発症率,術後入院日数について比較検討した.尚,後期では保険認可に伴いクリティカルパスを作成し,全例スコープはPCF-Q260J,デバイスはFlushナイフを用い,先端アタッチメントはShort STフードを装着して手技を行った.【結果】前期では腫瘍径は平均28.1mm(15-50mm),治療時間は平均149分(45-300分),一括切除率は71.4%(10/14)であり,後期では腫瘍径は平均25mm(15-50mm),治療時間は平均94分(25-270分),一括切除率は90%(18/20)であった.一方,偶発症は前期が穿孔4例,後出血1例で術後入院日数の中央値は8日(6-16日)であったのに対して,後期では穿孔例はなく,後出血1例であり,術後入院日数の中央値は4日(3-7日)であった.【考察】当院では大腸ESDを高度先進医療として導入してから,わずかながら症例の積み重ねによる手技の安定と,保険認可されてからは使用するスコープや先端フードの統一,また,十分な前処置や適切な鎮静剤の投与量などクリティカルパス作成し限りなくパターン化して行っている.このような適切な条件下で手技を行えば,偶発症のリスクを最小限に抑えられる可能性が高く,大腸ESDの難易度を低下させる必要条件であると考えられた. |
索引用語 |