セッション情報 | ポスター大腸内視鏡治療2 |
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タイトル | P-192:大腸イレウスに対するステント留置と経肛門的イレウス管留置の比較 |
演者 | 熊本 幸司(伊勢赤十字病院外科) |
共同演者 | 山岸 農(伊勢赤十字病院外科), 藤永 和寿(伊勢赤十字病院外科), 川名 智之(伊勢赤十字病院外科), 藤井 幸治(伊勢赤十字病院外科), 松本 英一(伊勢赤十字病院外科), 高橋 幸二(伊勢赤十字病院外科), 宮原 成樹(伊勢赤十字病院外科), 楠田 司(伊勢赤十字病院外科), 村林 紘二(伊勢赤十字病院外科) |
抄録 | 【目的】当院では大腸イレウスに対し,緊急手術や人工肛門造設などの過大侵襲を回避するため,術前処置として経肛門的イレウス管留置術を施行していたが,2012年からはステント留置術を導入している.そこで,両者の術前,術後合併症や安全性等の比較検討を行った.【方法】2008年1月から2012年8月までに40例を大腸イレウスと診断し,うち3例にステントを留置(以下S群),37例に経肛門的イレウス管を留置(以下CR群)した.両者の術前合併症,術前経口摂取の有無,手術時間,出血量,術後合併症,術後経口摂取開始日数,在院日数等を比較検討した.【結果】狭窄部位はS群は,横行結腸,下行結腸,S状結腸にそれぞれ1例づつ,CR群では,S状結腸19例,下行結腸,直腸にそれぞれ7例,横行結腸3例,上行結腸1例であった.術前合併症はS群では認めず,CR群では3例に留置後大腸穿孔を,1例に虚血性腸炎の併発を認めた.留置後手術までの間の経口摂取はS群では全3例とも摂取しており,CR群では7例に水分摂取のみ摂取している.手術時間,出血量,術後経口摂取開始時期,ドレーン抜去日数は両群で差は認めなかった.また,術後合併症は,S群では認めず,CR群では誤嚥性肺炎,創感染,吻合部縫合不全等を10例に認め,うち1例は誤嚥性肺炎から死亡している.【結論】ステント留置は,2011年7月にようやく米国製の大腸用ステントの薬事認可が承認され,2012年からは保険収載の上で,全国的に使用可能となった.当院での使用経験は3例とまだ少ないが,経肛門的イレウス管留置群と比較し,有意差はないものの現在のところ合併症等認めておらず,緊急手術や過大侵襲を回避するための低侵襲かつ有効な手技と考えられた. |
索引用語 |