セッション情報 | ポスター大腸内視鏡治療2 |
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タイトル | P-196:経肛門的イレウスチューブの有用性 |
演者 | 道上 篤(札幌厚生病院胃腸科) |
共同演者 | 前田 聡(札幌厚生病院胃腸科), 鈴木 肇(札幌厚生病院胃腸科), 賀集 剛賢(札幌厚生病院胃腸科), 西園 一郎(札幌厚生病院胃腸科), 乙黒 雄平(札幌厚生病院胃腸科), 寺門 洋平(札幌厚生病院胃腸科), 山下 真幸(札幌厚生病院IBDセンター), 石井 学(札幌厚生病院IBDセンター), 田中 浩紀(札幌厚生病院IBDセンター), 菊池 仁(札幌厚生病院胃腸科), 西岡 均(札幌厚生病院胃腸科), 萩原 武(札幌厚生病院胃腸科), 小澤 広(札幌厚生病院胃腸科), 本谷 聡(札幌厚生病院IBDセンター), 黒河 聖(札幌厚生病院胃腸科), 今村 哲理(札幌厚生病院胃腸科) |
抄録 | イレウスの治療の原則は早急な消化管内の減圧であり,経鼻経管的腸管減圧術で減圧が図られることが多い.しかし,大腸イレウス,特に左側大腸イレウスに対しては経鼻経管的減圧術の効果は期待できず,治療法に苦渋することをしばしば経験する.最近では内視鏡技術の進歩とともに経肛門的減圧手技が普及し,その有用性に関する報告がされている.今回我々は2009年4月から2012年7月まで当院で経験した大腸イレウスに対する,経肛門的イレウスチューブの有用性に関して検討したので報告する.症例は40歳から90歳までの6例で,原因は原発癌2例,癌性腹膜炎による大腸狭窄が4例であった.部位は横行結腸が2例,S状結腸が1例,直腸が3例であった.透視下で内視鏡を病変部まで挿入し,鉗子口から水溶性造影剤を注入して狭窄部の造影後,付属のガイドワイヤーを挿入し,内視鏡を抜去した後,経肛門的イレウスチューブを挿入し,挿入後は十分な微温湯で洗浄した.全症例で留置可能であり,穿孔等の合併症は認めなかった.イレウスチューブ挿入直後~翌日に症状は軽快・消失し,画像上の改善を認めた.イレウスチューブの挿入期間は3日~13日で,5例でイレウス改善後に手術が施行され,1例で化学療法が施行された.原発巣に対する手術が行われた2例はともに一期的腫瘍切除+吻合再建が可能であった.経肛門的イレウスチューブの留置により,速やかな大腸の減圧術が可能となり,イレウスの改善が得られた.合併症なく安全に減圧が可能であり,大腸イレウスに対する有用な手技であると考えられた. |
索引用語 |