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大腸 癌

タイトル P-203:

大腸癌肺転移症例における術前化学療法の意義

演者 玉川 浩司(大阪府立急性期・総合医療センター外科)
共同演者 松田 宙(大阪府立急性期・総合医療センター外科), 岩瀬 和裕(大阪府立急性期・総合医療センター外科), 青野 豊一(大阪府立急性期・総合医療センター外科), 武田 伸一(大阪府立急性期・総合医療センター外科), 吉田 洋(大阪府立急性期・総合医療センター外科), 野村 昌哉(大阪府立急性期・総合医療センター外科), 西川 和宏(大阪府立急性期・総合医療センター外科), 大森 謙一(大阪府立急性期・総合医療センター外科), 出口 貴司(大阪府立急性期・総合医療センター外科), 川田 純司(大阪府立急性期・総合医療センター外科), 東 重慶(大阪府立急性期・総合医療センター外科), 出口 幸一(大阪府立急性期・総合医療センター外科), 奥村 雄一郎(大阪府立急性期・総合医療センター外科), 野口 有記(大阪府立急性期・総合医療センター外科), 野村 雅俊(大阪府立急性期・総合医療センター外科), 田中 康博(大阪府立急性期・総合医療センター外科)
抄録 【背景・目的】近年大腸癌に対する化学療法薬剤の多様性と成績の向上により,切除不能進行大腸癌に対しても化学療法後に切除可能となる症例が散見されるようになった.今回は当科で経験した大腸癌肺転移の切除症例を後向きに解析し,肺転移切除術における術前化学療法の意義につき検討した.【対象】2001年~2011年に肺切除術を施行した大腸癌肺転移39症例43肺切除術.【結果】39症例の男女比は26:13,原発巣の局在は結腸(C~Rs):24,直腸(Ra-Rb):15であった.肺切除を施行した39症例の肺切除後の3年生存率は63%と良好であった.これらのうち,術前化学療法を施行したものは6例で,Conversion症例は3例のみであった.ただしConversionとなった3例,いずれも術後1年以内に再発を認めており,非Conversion肺切除症例に比して短期のDFSであった.術後補助化学療法は17例,特に2008年以降は高率に行われていた.DFSの延長にはつながらなかった.OSに関しても有意差はないものの,延長を示す傾向が示唆された.【結語】肺切除を施行しえた症例は良好な予後が期待できる.術前化学療法により,切除可能となる症例も散見されるがまだまだ多いとは言えず,再発率も高い.術後補助化学療法はDFSの短縮にはつながらなかったが,OSの延長には貢献している可能性がある.
索引用語