セッション情報 ポスター

大腸 腫瘍

タイトル P-204:

当院で内視鏡的切除された大腸孤立性若年性ポリープの臨床的検討

演者 白木 聡子(駿河台日本大学病院消化器肝臓内科)
共同演者 西山 竜(駿河台日本大学病院消化器肝臓内科), 久野木 直人(駿河台日本大学病院消化器肝臓内科), 中川 太一(駿河台日本大学病院消化器肝臓内科), 大久保 理恵(駿河台日本大学病院消化器肝臓内科), 赤井 祐一(駿河台日本大学病院消化器肝臓内科), 大谷 豪(駿河台日本大学病院消化器肝臓内科), 小川 眞広(駿河台日本大学病院消化器肝臓内科), 中島 典子(駿河台日本大学病院消化器肝臓内科), 田中 直英(駿河台日本大学病院消化器肝臓内科), 森山 光彦(駿河台日本大学病院消化器肝臓内科)
抄録 【目的】若年性ポリープは小児期に多くみられる過誤腫性ポリープであるが,時に成人においても遭遇する.若年性ポリープは非腫瘍性であるが大きなものでは出血や,腸閉塞の原因となるが,無症状で経過し偶然検診で発見されることも多い.また以前は大腸孤立性若年性ポリープの癌化はないとされていたが,腺腫化や癌化した症例の報告もみられている.今回われわれは当院でポリペクトミーまたは粘膜切除術を施行し,若年性ポリープと病理学的に診断された症例をまとめ,臨床的検討を行ったので報告する.【対象】2004年1月から2012年9月までの間で,駿河台日本大学病院にて大腸ポリープ切除術が施行された若年性ポリープ21例に対し,発見契機,および下部消化管内視鏡検査所見を検討した.【結果】症例は男性19例,女性2例,年齢は19歳から90歳で平均45歳であった.発見契機は便潜血反応陽性後の内視鏡検査が8症例で最も多く,次いで血便が7症例,大腸スクリーニング内視鏡検査が5症例であった.ポリープの部位はS状結腸で最も多く9例に認めた.肉眼型はIp型が16例と多く認められた.サイズは5mmから30mmと幅広く認められた.治療はポリペクトミーまたは粘膜切除術が行われた.病理組織は一部に腺癌を伴う症例を1例で認めたが,他の症例では悪性所見を認めなかった.【考察】今回の検討では発見契機が小児のような腸重積,大量血便などの重篤な合併症を伴う症例は認められず,スクリーニングや,便潜血反応検査が発見契機となった症例が多く認められた.また検討症例に癌を伴う症例が認められたことから,十分な経過観察,または積極的な治療も必要であると考えられた.
索引用語