セッション情報 ポスター

大腸 腫瘍

タイトル P-207:

リンパ節転移陽性大腸SM癌の検討

演者 豊田 和広(東広島医療センター外科)
共同演者 高橋 忠照(東広島医療センター外科), 中谷 玉樹(東広島医療センター外科), 志々田 将幸(東広島医療センター外科)
抄録 【はじめに】大腸SM癌は早期癌ではあるがリンパ節転移の可能性が約10%ある.深達度はSMでありながらリンパ節転移陽性であった場合,StageはIからIIIに跳ね上がる.当科で経験したリンパ節転移を伴った大腸SM癌について臨床病理学的に検討した.【対象と結果】2004年4月から2012年8月までの約8年間の大腸癌手術症例は547例であり,SM癌は62例(術後観察期間中央値3.8年)であった.このうち経肛門的切除のみであった1例を除き,リンパ節転移陽性であった症例は9例で,転移のなかった症例は52例であった(同時性遠隔転移症例はなかった).リンパ節転移陽性例9例のうち,術前腫瘍マーカー(CEA,CA19-9)が高値であったのは1例のみであった.リンパ節転移個数が1個であったのは7例で,2個であったのは2例,3個以上転移を認めたものはなく,全例Stage IIIaであった.占居部位は全てS状結腸から肛門側であった.腫瘍最大径は6~26(中央値15)mmで,肉眼型はIsが4例と最多であった.組織型はtub2が6例でtub1が3例であった.また腫瘍先進部が低分化,粘液癌のものが1例ずつあった.間質量はintが6例,浸潤増殖様式はINFbが5例,脈管侵襲はly1が7例,v0が8例であった.手術はEMR後の追加切除が6例,内視鏡的治療なしで手術となったものが3例であった.開腹手術2例(腹会陰式直腸切断術1例,超低位前方切除術1例),腹腔鏡補助下手術7例で,D2郭清8例,D3郭清1例,リンパ節郭清個数は7~18(中央値13)個であった.術後補助化学療法は8例で行なっており,8例とも経口抗癌剤(UFT/LVまたはcapecitabine)を選択していた.再発例はこれまでなく全例無再発生存中である.なお,リンパ節転移のなかったSM癌症例の再発は52例中2例で,肝転移再発1例(術後2年で再発),大動脈周囲リンパ節再発1例(術後5年で再発),いずれも生存中である.【まとめ】当科の術後観察期間はまだ短く,長期成績は不明ではあるが,リンパ節転移陽性大腸SM癌の予後は悪くはない.今後症例を蓄積し検討していきたい.
索引用語