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肝癌3

タイトル P-210:

当院における転移性肝腫瘍に対するラジオ波熱凝固療法の検討

演者 木村 達(大阪赤十字病院消化器科)
共同演者 大崎 往夫(大阪赤十字病院消化器科), 喜多 竜一(大阪赤十字病院消化器科), 西川 浩樹(大阪赤十字病院消化器科), 那須 章洋(大阪赤十字病院消化器科), 米門 秀行(大阪赤十字病院消化器科), 齋藤 澄夫(大阪赤十字病院消化器科), 邉見 慎一郎(大阪赤十字病院消化器科), 幡丸 景一(大阪赤十字病院消化器科), 松田 文博(大阪赤十字病院消化器科), 中島 潤(大阪赤十字病院消化器科), 大原 芳章(大阪赤十字病院消化器科), 竹田 治彦(大阪赤十字病院消化器科), 井口 恵里子(大阪赤十字病院消化器科), 金坂 卓(大阪赤十字病院消化器科), 福原 学(大阪赤十字病院消化器科), 佐田 僚太(大阪赤十字病院消化器科), 津村 剛彦(大阪赤十字病院消化器科), 圓尾 隆典(大阪赤十字病院消化器科), 岡部 純弘(大阪赤十字病院消化器科)
抄録 「はじめに」ラジオ波熱凝固療法は,小型の肝腫瘍に対し高い局所制御能を有しているが,転移性肝腫瘍に対しての役割は確立されていない.当院における,転移性肝腫瘍に対してのRFAの治療成績を検討したので報告する.
「対象,方法」1999年10月から2010年末までに,当院にて経皮的RFAを施行した転移性肝腫瘍73例,男女比47/26,平均年齢65.5才である.原発巣,局所再発率,生存期間につき後方視的に検討した.
「成績」原発巣は,多い順から直腸・結腸癌48,膵臓癌5,乳癌4,胃癌4,肝外胆管癌3,GIST3例,その他であった.1症例あたりの平均結節数は1.7個,平均結節径は2.1(最小0.7-最大5.3)cmであった.RFA施行前後に,切除,化学療法,放射線療法など,様々な治療法が併用された.標的結節全体が凝固されたと判断された76結節中,27結節(34.6%)に局所再発が認められた.RFA施行後の生存率は,直腸・結腸癌に限れば,1年94.8%,3年83.9%と良好であった.
「考案」3結節程度以下かつ径が小さい結節で,何らかの理由で外科的切除の対象とならない症例に対しては,RFAが選択枝となり得ると考えられた.肝細胞癌に比して,局所再発率の高い一因として,通常は乏血性腫瘍のためRFA後のdynamic CTによる治療効果判定が難しいことが挙げられるが,それに対し,術前のLipiodol動注が有用と思われた症例を経験した.
索引用語