セッション情報 | ポスター肝癌4 |
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タイトル | P-218:当院における進行肝癌に対するソラフェニブ投与例の検討 |
演者 | 脇 浩司(広島市立安佐市民病院消化器内科) |
共同演者 | 斉藤 裕平(広島市立安佐市民病院消化器内科), 平野 大樹(広島市立安佐市民病院消化器内科), 田丸 弓弦(広島市立安佐市民病院消化器内科), 鳩岡 正浩(広島市立安佐市民病院消化器内科), 宮木 英輔(広島市立安佐市民病院消化器内科), 高田 俊介(広島市立安佐市民病院消化器内科), 上田 裕之(広島市立安佐市民病院消化器内科), 桑原 健一(広島市立安佐市民病院消化器内科), 木村 茂(広島市立安佐市民病院消化器内科), 永田 信二(広島市立安佐市民病院消化器内科), 辻 恵二(広島市立安佐市民病院消化器内科) |
抄録 | 【目的】当院におけるソラフェニブ投与症例の投与状況,治療効果,有害事象について検討した.【対象・方法】2009年6月から2012年3月までに当院にて進行肝細胞癌に対してソラフェニブを投与した19例.平均年齢は67.4歳,男性18例,女性1例であった.全例PS0で,背景肝は全例Child Aであった.成因はHBV/HCV/NBNC:7/10/2例であった.Vp3以上の脈管侵襲は5例で認め,肝外転移例は10例(肺6例,副腎2例,骨2例,腹腔内播種1例;重複あり)であった.進行度はstage II/III/IV;2例/4例/13例で高度進行例を多く認めた.効果判定は2か月以上内服可能であった17例でmodified RECIST基準にて行った.Time to progression(TTP),Overall survival(OS)はKaplan-Meier法を用いて算出しLog-rank検定で比較した.【結果】ソラフェニブ投与開始量は800mgが17例で400mgが2例であった.投与期間は中央値で106日(9-606)であった.mRECISTによる効果判定はCR 0例,PR 1例,SD 10例,PD6例であった.さらに2か月後判定でSDが持続したlong SD症例は5例(29%)であった.TTP中央値は106日,OS中央値は230日であった.long SD例(vs short SD+PD)で有意にTTPが良好であった(P=0.0022).また,投与2か月後CTにて一か所でも濃染低下を認めた症例9例(53%)では,濃染低下を認めなかった症例に比べ有意にTTPが良好であった(P=0.0413).一方,これらの因子はOSでは有意な差を認めなかった.Grade3以上の副作用は,高血圧1例,下痢1例,食欲不振1例,皮疹1例(多形紅斑),脳出血1例,下血1例,急性心筋梗塞1例であった.19例中,18例が投与中止となったが,中止理由としては病勢が進行した時点によるものが多かった.【結語】long SDが得られた症例,腫瘍濃染低下域を認めた症例でTTPが良好であったが,これらは,OSには寄与しておらず,病勢が制御されている間にさらなる治療介入が必要になると思われた. |
索引用語 |