セッション情報 ポスター

大腸 診断1

タイトル P-226:

当院における小児消化管内視鏡検査の現状

演者 笠井 美孝(東京医科大学病院消化器内科)
共同演者 後藤田 卓志(東京医科大学病院消化器内科), 福澤 麻理(東京医科大学病院内視鏡センター), 佐藤 丈征(東京医科大学病院消化器内科), 辻 雄一郎(東京医科大学病院消化器内科), 竹内 眞美(東京医科大学病院消化器内科), 原田 明日香(東京医科大学病院消化器内科), 杉本 弥子(東京医科大学病院内視鏡センター), 野中 雅也(東京医科大学病院消化器内科), 八木 健二(東京医科大学病院消化器内科), 福澤 誠克(東京医科大学病院消化器内科), 西亦 繁雄(東京医科大学病院小児科), 河島 尚志(東京医科大学病院小児科), 河合 隆(東京医科大学病院内視鏡センター), 森安 史典(東京医科大学病院消化器内科)
抄録 【背景】疾患を直ちに診断する為に小児においても消化管内視鏡検査の重要性は高まっている.その背景には,スコープの細径化や鎮静剤の使用により受け入れやすいものになってきたことが挙げられる.【目的】消化管内視鏡検査依頼理由と所見について検討することで,適切な診断治療の確立を目的とする.【方法】15歳以下を小児と定義し(当院小児科の初診規定年齢に準ずる),2012年1月~8月までに当院で施行された小児消化管内視鏡検査について,検査に至った主訴,検査所見を診療録から調査する.【結果】期間中の内視鏡検査は15例であった.内訳は上部消化管内視鏡(EGD)4例,下部消化管内視鏡(CS)11例であった.主訴は腹痛のみ4例,腹痛及び下痢4例,下痢のみ1例,血便4例,潰瘍性大腸炎のフォローアップ1例,ポリペクトミー1例であった.検査目的が,腹痛のみ,腹痛及び下痢,下痢のみであった9例ではEGD・CSのいずれでも明らかな器質的疾患を認めなかった.その内8例で生検を施行していた.組織検査はいずれもGroup 1相当であった.血便精査の4例では3例が生検を施行しており,潰瘍性大腸炎の診断がついたもの1例,ポリープを認めたもの1例,カプセル内視鏡にて小腸腫瘍性病変を指摘後のフォローアップ1例であった.ポリペクトミー施行の1例では,S状結腸に径30mm大のIspポリープを認め,病理所見では若年性ポリープと診断された.【結語】症状があるものの所見があった症例は半数で,多くで生検が施行されていた.小児で発症しえる疾患は成人とは異なるが,ランダムな生検の必要性や麻酔法を含めて安全な普及を目指していきたい.
索引用語