セッション情報 | ポスター大腸 診断2 |
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タイトル | P-230:末梢血白血球レクチン発現は炎症性腸疾患の病勢を反映するマーカーである |
演者 | 前屋舖 千明(国立国際医療研究センター病院) |
共同演者 | 河村 由紀(国立国際医療研究センター研究所・肝炎免疫研究センター・消化器疾患研究部), 萩原 輝記(国立国際医療研究センター研究所・肝炎免疫研究センター・消化器疾患研究部), 大坪 武史(国立国際医療研究センター研究所・肝炎免疫研究センター・消化器疾患研究部), 櫻井 恵(国立国際医療研究センター病院), 櫻井 俊之(国立国際医療研究センター病院), 永田 尚義(国立国際医療研究センター病院), 小島 康志(国立国際医療研究センター病院), 秋山 純一(国立国際医療研究センター病院), 神奈木 玲児(愛知医科大学先端医学医療研究拠点), 土肥 多惠子(国立国際医療研究センター研究所・肝炎免疫研究センター・消化器疾患研究部) |
抄録 | 【目的】消化管の炎症や癌では,正常粘膜にみられるムチン型糖鎖が失われるという糖鎖の病的変化が見られる.したがって,正常型糖鎖認識レクチンSiglecファミリー分子を発現する細胞の末梢血における頻度は,粘膜の糖鎖変化を反映する可能性がある.本研究の目的は,末梢血単核球(PBMC)におけるSiglec分子の発現変化が,潰瘍性大腸炎(UC)の診断または病期を反映するマーカーとして有用か否かを評価することである.【方法】2011年3月より2012年9月に当院を受診したUC22例(20-91歳,平均47.0歳)を対象とし,健常者15例(26-54歳,平均34.0歳)およびクローン病(CD)患者13例(21-57歳,平均41.5歳)を対照とした.PBMC中のCD33+細胞におけるSiglec7およびSiglec9の発現をフローサイトメトリーにより検討した.【結果】CD33+PBMC中のSiglec7+9+細胞は,健常者で0.92±0.11%であるのに対し,UC症例で7.57±2.77%と有意に高頻度であった.CD症例においても4.42±1.56%と高頻度であったが,UC症例との間に有意差はなかった.複数回解析を行ったUCの4症例では,増悪後にCD33+PBMC中のSiglec7+9+細胞の増加が見られ,治療介入後に寛解導入された2例では陽性細胞率の減少が認められた.【結論】末梢血CD33+細胞におけるSiglec7/9の発現は,UCおよびCDの病勢を反映するマーカーとなる可能性が示唆された.現在,疾患特異性その他についてさらに詳細な検討を進めている. |
索引用語 |